内容説明
「人間は常に神話を生み出してきた」という言葉で始まる本書は、アームストロング自身の神話・宗教論をぎゅっと凝縮させた、まさに神話シリーズのガイドとなる一冊。いかにして神話というものが生まれ、世界各地で語り継がれてきたか。神話が単なるおとぎ話でなく、いかに人間にとってかけがえのないものであるかを、見事な論拠で描きだしてゆく。神話の歴史とは、人間性の歴史でもある。人間のイマジネーションから生み出された神話は、旧石器時代から現代に至るまで、様々なかたちで人々に生きる力を与えてきた。それはまさに芸術と同じ―本書を読めば、その力の壮大さにあらためて驚嘆せざるをえない。そして現代社会にはびこる病巣の根源が、近代の神話の変遷―科学による神話の失墜と密接につながっていることを、アームストロングは指摘する。
目次
1 神話とは何か
2 旧石器時代 狩人の神話(紀元前二万年‐紀元前八千年)
3 新石器時代 農耕の民の神話(紀元前八千年‐紀元前四千年)
4 文明の始まり(紀元前四千年‐紀元前八百年)
5 枢軸時代(紀元前八百年‐紀元前二百年)
6 枢軸時代以後(紀元前二百年頃‐西暦一五〇〇年頃)
7 西欧の大変革(西暦一五〇〇年頃‐二〇〇〇年)
著者等紹介
アームストロング,カレン[アームストロング,カレン][Armstrong,Karen]
1945年イギリス生まれ。1960年代にローマ・カトリックの修道院で7年間を過ごした後、修道院を去り、オックスフォード大学でイギリス文学を学び、学位を取る。ロンドン大学で近代文学についての教職についた後、女学校の英語教師に転向。1982年より作家・放送作家としての生活に専念する。また9.11以後、イスラムと原理主義についての執筆と様々な活動に力を入れている。現在、時折レオ・ベック大学でユダヤ教について教える他、ロンドンでも教鞭を執っている。1999年にはイスラム教徒公共問題協議会メディア・アワードを受賞している
武舎るみ[ムシャルミ]
1980年学習院大学文学部英米文学科卒。翻訳者。マーリンアームズ株式会社取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
Akito Yoshiue
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