内容説明
男は録音スタジオの中で頭を銃弾で撃ち抜き自殺した、と信じられていた。そばには拳銃が転がり、扉は内側からロックされ外からは絶対に開かない構造になっている。銃の発射音すら洩らさぬ完全密室。が、それはのちに『銀閣寺の惨劇』を呼ぶ巧妙なトリック殺人だった…。「銀」から読むか？「金」から読むか？二冊読み終えたときに、初めて第二の真相が浮かび上がる『双方向多重構造』ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばりぼー
23
被害者が金色のスプレーで塗装されていた『金閣寺の惨劇』に対して、こちらは銀色のアルミホイルでぐるぐる巻きにされた死体が登場！ただその理由があまりにも酷い…それに比べれば、レコーディング・スタジオの密室殺人の方がまだトリックを成立させるための日本人論まで創出している点で、その熱意は評価できます。それにしても、鶴子という女性は男運が悪過ぎるというか、なぜこんなろくでもない男に引っ掛かるのでしょう？ちょっとは男を見る目を磨きなさい。文句ばかりつけてしまいましたが、「早書きたっちゃん」嫌いじゃないので、再読。2021/08/11
ホームズ
14
朝比奈耕作シリーズ。『金閣寺の惨劇』と合わせて謎がとかれるという手法ということですが・・・・・。『金閣寺』から読んでも『銀閣寺』から読んでも大丈夫ということですが『金閣寺』から読まないと面白味が半減するような気がするな～。2012/01/20
ホームズ
4
朝比奈耕作シリーズ。『金閣寺の惨劇』と合わせて謎がとかれるという手法ということですが・・・・・。『金閣寺』から読んでも『銀閣寺』から読んでも大丈夫ということですが『金閣寺』から読まないと面白味が半減するような気がするな～。2003/01/24
急いで突厥
2
読了日よりかなり以前に読んでます。 金閣寺の惨劇とセットで作者の意欲を感じました。2004/01/01
あまの
2
金閣寺→銀閣寺の順に読了。ネタバレです。金閣寺の犯人が鶴子って言う話?金閣寺の冒頭で薬師寺に行っているのが結子ではなく鶴子だったのでしょうか。銀閣寺のラストは兄妹で結婚しようとしている?それが背筋が寒くなる怨念の構図?作者の指す逆転がわかりません。ロスの密室殺人トリックは本を投げたくなりました。金閣寺はそれなりに楽しめたけど、２冊読んだら驚くのかと思いきやそうでもなかった。2012/06/10
