森に帰らなかったカラス

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  • サイズ 46判/ページ数 304p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198658946
  • NDC分類 K488
  • Cコード C8097

出版社内容情報

1957年、ロンドン郊外の町。
11歳の少年ミックは、ある日、
近所の森で、ケガをした鳥のヒナを
見つけ、家に持ち帰る。
ニシコクマルガラスのそのヒナを、
ミックは両親とともに手当てし、
「ジャック」と名付ける。
ミックの家は駅の目の前にあり、
両親がパブを営んでいる。
ジャックはミックになつき、
一度は森に帰そうとしたものの、
パブにいついてしまう。
パブをちらかして、ミックの母さんや、
パブの従業員に嫌な顔をされたりするものの、
常連客をはじめ、
みんなに愛されるようになっていった。
ジャックが電車に乗ってしまい、
隣の町まで運ばれてしまったり、
よそのおばあさんに連れていかれてしまったり…。
そうしたちょっとした事件がおこるたびに、
ミックや近所の子どもたち、
パブの常連客たち皆が、ジャックを捜索し、
帰ってくるたびに安堵するのだった。
ところが、ある日…?

少年と動物とのふれあいを、父親の兵士時代の心の傷をまじえつつ描く。
ロンドン動物園の元主任飼育員の少年時代の実話をもとにした、心あたたまる児童文学。

内容説明

一九五七年、ロンドン郊外の町。11歳の少年ミックは、近所の森で、ケガをしたニシコクマルガラスのひなを見つけた。父さんや母さん、親友ケンの手を借りつつ、けんめいに手当てをするうち、ひなはすっかりミックになつく。ジャックと名づけられたひなは成長し、やがて、地域のみんなに知られる人気者になるが…?人々の心に第二次世界大戦の傷あとが残る、一九五〇年代のイギリスを舞台に、少年が動物とふれあい成長するすがたを描く。ロンドン動物園の元主任飼育員の少年時代の実話にもとづく、心あたたまる児童文学。

著者等紹介

山〓美紀[ヤマザキミキ]
1975年東京生まれ。国際基督教大学教養学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

159
少年ミック、その家族や友人、嵐で傷ついたニシコクマルガラスのジャッコの実話に基づいた物語。人間と動物との間にエピソードは多く、一つとして同じものはなく、各々の作品で愛が育まれている。特に鳥は知能が高く本能を超え、憧れの存在である。交わせない言葉が結びつき、心通わせることで少年たちを豊かにしていく。生きる世界は違うけど、ずっと一緒にいたい、その気持ちは永遠。本作には父親の戦争体験も記されている。戦後間もない時期は深い傷が癒えることなく蓋をしておくしかない状況。温かさと痛々しさ、表裏を感じ取れる印象的な作品。2025/05/29

イケメンつんちゃ

27
加茂さくら 御亡くなりになられました 本当に残念です 心より御悔やみ申し上げます 同じ7月16日生まれ 7月16日会でいろいろお世話になりました (そんな会はありません) ゆっくりお休みください 図書館の新作の棚にあなたがいました その時は大人の事情で借りれなかった 抑えました ふたつのストーリーが始まる 傷ついたカラスは助けだされる 懸命な看病で一つの命は救われた やんちゃな彼の冒険 翻弄されながらも 少年は神話になる 少年の父親はヒーローなのか 「きよしこの夜」 オーストリアで生まれる ニシノデイジー2024/12/24

しゃお

24
怪我をしているニシコクマルガラスのヒナを連れて帰った11歳のミック。ジャックと名付けて両親と共に手当をし、両親が営むパブで人気者になったという実際にあったお話に基づいた物語。動物とのふれあいだけで無く、それを通じて描かれるのは親友のケンとの友情や、戦争により残った傷について向き合うようになる姿。単なる動物ものの児童文学ではない深い味わいがあります。表紙の躍動感あふれるイラストも素敵ですが、この場面がなんとも鮮やかだけに読み終えて眺めると切なくもなりますね。2024/11/27

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

18
熱烈鳥クラスタなので、書名に鳥の名があるだけで手に取ってしまう。表紙の鳥の絵を見て「これってカラスか?カササギじゃないの?」と思いましたら、主人公になるのはカラスはカラスでもニシコクマルガラスでした。スタイリッシュなカラスさん!「少年が傷ついたカラスを保護、カラスは家族に懐くだけではなく地域の人々に愛される存在となった。」というお話ですが、第二次大戦の傷あとが生々しい1950年代のロンドンの様子が実に生き生きと描かれていまして。街中の緑の豊かさと動物と触れ合うことが当たり前の街、いいなあ、ロンドン!↓2025/03/28

timeturner

9
英国で実際にあった話を当事者から聞いたというだけあって登場人物もニシコクマルガラスのジャックもリアルだ。戦争が終わって12年経っても残る身体や心の傷について触れているのもいい。写真も載ってるんだけど、ニシコクマルガラスって、うちの近所で見る黒くて大きくて怖い鳥とはまるで違い、すごくかわいい。2024/11/30

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