出版社内容情報
飼っているネコのナナが、
だんだん年をとって、
いろんなことがわからなくなった。
何度もごはんを食べたがるし、
ヘイにのぼれなくなるし、
あたしにかみついたりもする。
でも、ナナはずっと、
まるでもう一人のおかあさんみたいに、
あたしに、いろんなことを
教えてくれた。
ナナのおけいこ。
それは、今も変わらない…。
大きくなっていく女の子と、
年をとっていくネコ。
すぎていく時間の
いとしさとせつなさが伝わる、
むねを打つ絵本です。
老いを描いたロングセラー絵本
『だいじょうぶだいじょうぶ』の
いとうひろしが贈る、
感動の1冊。
内容説明
ナナは、あたしが生まれるまえからうちにいるネコ。小さかったあたしに、いろんなことをおしえてくれた。ナナのおけいこだ。だけどこのごろ、ナナはおばあさんになって、なんだかようすがおかしくて…。大きくなっていく女の子と、年をとっていくネコ。ふたりのことばがひびきあう、ユーモラスで、ちょっぴりせつない、わすれられない絵本です。
著者等紹介
いとうひろし[イトウヒロシ]
1957年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業。独特のユーモラスであたたかみのある作風の絵本・物語の仕事で活躍中。おもな作品に、「おさるのまいにち」シリーズ(講談社刊、路傍の石幼少年文学賞受賞)、『ルラルさんのにわ』(ポプラ社刊、絵本にっぽん賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イカまりこ
6
子猫を何匹も育て上げたお母さんネコのナナ。ユイちゃんが生まれてナナはユイちゃんのお母さんのつもりでネコらしい生き方を教えてくれる。人間とネコの不思議な毎日だ。でもいつしかナナが変わってくる。生き物なら仕方ない老いを扱っている。老いていくって赤ちゃんに返っていくみたいなものかな。お世話してた側とされてた側が交代するのは残念なことじゃないなって思えた。ユイちゃんとナナ、ふたりでネコの道をお散歩しながら迎えるラスト。ああ、そういう風に終わったのか~ってしみじみ味わった。2024/03/28
timeturner
4
育っていく子どもと老いていく猫。「かわいい」も「いじらしい」も通りこし、せつなかった。ユイちゃんがこんなふうにやさしく思いやりのある子に育ったのはナナの子育てのおかげなんだろうな。2024/05/15
遠い日
4
ユイちゃんがが生まれる前から家にいる猫のナナ。ユイちゃんのお母さんのようにして、猫としてのしつけをしてくれていたけれど、ナナも歳をとってだんだんできないことが増えてくる。自覚はないようだけれど傍で見ているとはらはらすることがあるようになった。ユイちゃんにはまだまだ立派な猫になるための「おけいこ」が必要だと迫るけれど、取る年波には勝てません。ユイちゃんとナナのやりとりがだんだん切なくなってきます。そして、きっとナナは自分で決めたんだ。潔いけれど、ユイちゃんはどんなふうに受け止めたのだろうと胸が詰まります。2024/03/30
刹那
3
ナナも歳をとってしまった2024/08/20
てぃうり
3
ナナとユイちゃん、なんだか温もりあるけどジーンとくる。いとうひろしさんのお顔と名前の漢字、知らなかった。2024/07/03