内容説明
難民問題が深刻化する近未来の日本。受け入れ派と排斥派が対立するなか、教育施設から脱走した難民集団『モグラ』によるテロ行為が頻発していた。警視庁公安五課の東郷は、一カ月後に控えたG20でドイツ首相の暗殺が企てられているという情報を掴む。暗殺計画の首謀者・村瀬は暗殺者を雇ったというが、年齢、国籍、性別、すべて謎に包まれていた。その頃、資金繰りに苦しむ会社経営者・香椎のもとに一本の電話が入る。香椎が元自衛官で、ソマリアで傭兵として暗躍していた過去を知っていた相手は、ある提案を持ちかける。東郷、香椎、謎の暗殺者―それぞれの思惑が交錯し、死闘が始まった!!生と死を裁くヴァルキリーは誰に微笑むのか。衝撃のサスペンス。書下し。
著者等紹介
安生正[アンジョウタダシ]
1958年京都府生まれ。京都大学大学院工学研究科卒業。現在建設会社勤務。2012年『生存者ゼロ』で第11回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞、翌年同作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
207
安生 正、2作目です。本書は、近未来難民テロG20暗殺サスペンスでした。設定が面白そうだったんですが、微妙な感じです。地元、大宮が出てきたので親近感が湧きましたが、著者(校閲者?)は、大宮駅とさいたま新都心駅を混同しているようです(笑)2020/09/19
いたろう
65
2028年、移民をもっと受け入れるべきか否かが、国を二分する社会問題となる一方で、治安が悪化し、無差別テロが頻発するようになった日本。そんな中、東京で開催されるG20に出席するドイツの首相の暗殺計画の情報が公安に入る。40歳のキャリアながら、いまだ公安の現場で働く東郷、元自衛隊員でソマリアで地獄を見た香椎、そして、マインドコントロールされた殺人マシーン・高山。裏で糸を引く犯人は反移民派の集団なのか、移民が先鋭化したテロリスト側なのか、その判然としなさが、近未来の日本の混沌を見ているかのようで実に恐ろしい。2020/08/22
drago @名人戦堪能中。
47
反グレの青年を洗脳するだけで、「怪物的殺人マシーン」がそんな簡単に養成できるのか? ◆ドイツ首相が滞在する迎賓館に、たった一人のテロリストが大量の爆薬を仕掛け、SATの精鋭部隊を蹴散らすことが現実的に可能なのか? ◆プロットは面白そうなんだけど、基本的な条件設定が御都合主義的すぎて興ざめ。 ◆加えて、作文が下手くそな上に、高尚な見識をひけらかそうとしているのが見え見えで、何度も読む気が萎えた。辛い読書だった…。 ☆☆2020/12/19
to boy
29
多数の移民を受け入れた結果、治安が悪化しテロが横行している近未来の日本が舞台。個々の場面は派手な映画を見ているようで読みごたえがあるが、どうにも黒幕の論理が理解できなくて消化不良な感じで読了。ところで、ためらわず人を殺し、機関銃や爆弾を使用するテロリストに対して日本の警察は太刀打ちできないんだろうなって思います。2021/01/09
rosetta
23
★★★✮☆難民受け入れを巡り国内が激しく対立、無差別テロが頻発する2020年代後半の日本。ソマリアの海賊掃討に参加した元自衛官、G20でのドイツ首相暗殺計画を阻止しようとする公安警察官、謎の組織に拉致され狂気の暗殺者に仕立て上げられたチンピラ。数ページで場面が変わるので、盛り上がり切れず欲求不満。繋がりを理解するのも手間がかかっていい所なしのスタイルだった。場面転換の回数が半分くらいだったら良かったのに。全てを握っていた最後の真犯人が何をしたかったのかもよくわからず。2020/09/23
-
- 和書
- 親鸞聖人真蹟集成 〈1〉
-
- 電子書籍
- 薔薇の聖痕『フレイヤ連載』 58話 F…