河出文庫<br> 神に追われて 沖縄の憑依民俗学

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河出文庫
神に追われて 沖縄の憑依民俗学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 210p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309418667
  • NDC分類 387
  • Cコード C0139

出版社内容情報

沖縄で神に取り憑かれた人・カンカカリアの厳しく苦しい体験を、民俗学の権威が実地に取材した新潮社ノンフィクションの初の文庫化。

内容説明

根間カナに突然神が乗った。宮古の根、先祖の根を掘り起こせと神は命じる。カナは狂気のごとく「ウタキ」を経巡るが、神の苛烈な試練は止まらない。地獄の苦しみに、寺も教会も病院も効果はない。理性を超えた彼方に存在する真実を突きつける戦慄の体験を記録した。民俗学の権威による異色のノンフィクション。原題「神に追われて」の初めての文庫化。

目次

魂の危機
南島の巫女への道(色の白い大きな男;真直ぐに立つ蛇 ほか)
洞窟の女神(新たな試練;白いひげの老人 ほか)
悪霊とたたかう少女(宮古島という島;原因不明の病気 ほか)
神の森(祖母の霊;池間の根 ほか)

著者等紹介

谷川健一[タニガワケンイチ]
1921年、熊本県生まれ。東京大学文学部卒業。民俗学者。日本地名研究所を設立し、初代の所長をつとめた。2013年逝去。文化功労者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いちろく

29
紹介していただいた本。民俗学者である著者が、沖縄独特の巫女ユタについて描いたノンフィクション。ユタの生態に迫る内容かと思ったら違い、ユタに該当する人たちの生活を淡々と追ったドキュメンタリの様な内容だった。神との交信をはじめ超常現象すぎて、私には怪談話よりの幻想文学の世界に触れている感覚だった。よく言えば脈々と土地に受け継がれていた生態のようにも思えたが、神々しいモノではなく、ある種俗世に塗れた生々しさにも感じた。信仰が根強く残っていた時代の記録とも。2022/12/02

イトノコ

29
沖縄古来の霊能力者ユタ。ユタになる者がその前に神に取り憑かれ、様々な苦しみを味わう様をレポート。/神に憑かれた者はなんの前触れもなく幻覚や幻聴を体験するようになり、身心の不調に苦しめられる。これは「神ダーリ」と呼ばれ、医療や従来の宗教者にも癒すことはできない。やがて彼女らは人間関係においても孤立し、他のユタを頼りその道に進むことになる。それらの症状は西洋医学で考えると狐憑きなどと同じ精神疾患としか思えないが…それを排斥せず巫女として崇拝するというのが独特に思える。ユタに覚醒すると症状が治まるのも不思議。2022/10/21

SGM

16
カミダーリ(成巫過程での心身異常状態)を記したものでノンフィクションというよりかは小説に近い感じだった。幻覚や幻聴があり家族内で発生していたので統合失調症かと思い調べてみると一過性やコミュニケーションの高さなどから統失とは異なり文化依存症候群・文化結合症候群の一種のよう。ロマンチックに神の仕業と考えるのもありだろうが実際は脳の異常から生じているものだろう。遠野物語の座敷わらしもレヴィ―小体認知症の症状だという指摘もある。脳の異常で霊が見えたり神になったりするのが超常現象の正体なんだろうと思う。2024/04/24

Bo-he-mian

15
民族学者の谷川健一が、沖縄のシャーマンである「ユタ」の女性たちを取材し、彼女たちがどのようにしてユタになったか、を描いたノンフィクション。以前、チベットの語り部・シャーマンのドキュメンタリー映画を観た時に、こうした人々は志願してなるのではなく、ある時「何かが自分に降りてきて」、その正体が分からず何年もの間苦しみ精神までおかしくなりかけた末に、ある時ようやく自分の使命に気づく、という事が紹介されていたが、本書もそれに酷似・・・どころか、もっと恐ろしい話が紹介されていて、読みながら背中が粟立った。2022/02/05

佐倉

8
淡々とした筆致で、神ダーリにかかった人々を描く。聞こえてくる神の声や命令、それに反した時に訪れる身体的な痛みや不調。声に従ったからといって安寧が約束されるわけでもない。現代日本の目から言えば精神病だが、それを医学ではなく社会がどう対処したのか、という記録にも読める。彼らは解決ではなく祭祀という社会の一部として受け入れる方向(当人達が幸せかは解らないが)に進んだ。前半の根間カナの話がそれだが、後半の南風野ルチアの話はその逆に90年代の日本がそうした人々を科学も宗教も受け入れ切れなかったことを描いている。2022/10/09

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