出版社内容情報
沖縄を舞台に日中が武力衝突! 地元出身の義勇兵・渋谷賢雄の活躍を描く、国際謀略アクション小説。評論家・細谷正充氏激賞!
内容説明
魚釣島に日章旗を立てた日本人を中国人民解放軍が拘束。それを機に海上自衛隊護衛艦と中国海軍が交戦状態に入った。在日アメリカ軍もこれに反応、沖縄を舞台に、ほぼ半年にわたって戦争状態が継続することとなった。米軍によって組織された民間の自警軍―琉球義勇軍に参加した沖縄生まれ沖縄育ちの渋谷賢雄は、自らの小隊を率い、血で血を洗う激戦を生き抜く。そして、突然の終戦―。東京に居を移した賢雄の周辺を、不審な輩が跋扈し始める。暗躍する中国の非合法工作員“紙の虎”の正体と、その作戦実行部隊“紙の風”の目的は―?やがて賢雄のもとに、かつての個性的な部下たちが、再び集う。さらなる激しい戦いの火蓋が切られた―。国際謀略アクション小説、新たな傑作の誕生。
著者等紹介
神野オキナ[カミノオキナ]
1970年、沖縄県生まれ。2000年、「闇色の戦天使」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マムみかん(*ほぼ一言感想*)
40
神野オキナさん初読み。 う~ん…エロが邪魔(笑)。 本筋の国際謀略アクションはとっても面白く好みだっただけに、エロ…要らない(笑)。 西村寿行先生のハードロマンみたいなので、そういうのに抵抗が無ければ冒険小説好きにオススメできます。 沖縄の犠牲の上にある平和、起こっても不思議ではない日本の未来の姿。 ハチャメチャなようで、妙にリアルさがありますよ☆ 2017/10/30
たこやき
20
中国軍が沖縄に侵攻した「沖縄紛争」で英雄とされた賢雄。そんな彼が、中国の工作員「紙の虎」との戦いに巻き込まれ……。全編、アクションシーンの連続なのだが、その中で、賢雄をはじめとする義勇軍参加者たちの虚無感とでも言うべきものが印象的。賢雄を英雄と呼ぶ日本人。しかし、彼らは、勝手に理想を彼に押し付けるだけ。修学旅行中に巻き込まれ、生き残った女子高生・真琴。しかし、戻った彼女を待っていたのは周囲の好機の目。それでも、巻き込まれて戦いをせざるを得ず……。英雄とは? そんなシンプルなメッセージを感じた。2018/04/12
ねりわさび
15
冷酷なバトルアクション物でありつつ官能小説的な面も確り組み込まれ読者サービスシーンも多いエンターテイメントの傑作。破天荒ともみえる影の組織の存在と戦う後半のシークエンスも注目すべきところで、神野オキナ氏が望月三起也氏の新ワイルド7などの多種多様な創作物に部分的影響を受けた賜物といえる。2018/06/30
まんだよつお
11
久しぶりのヘビー級作品を堪能。1行23字×20行の上下2段組の全439ページというそのボリューム。戦闘、破壊、レイプ、SM…と、その全編を貫く暴力シーン。がっぷり四つの大相撲は気力・体力を使い切っての勝負だったけれど、面白い作品を読むことは、やはり僕にとっての最大のリフレッシュ効果だとあらためて感じた次第。琉球義勇軍として沖縄地域紛争を生きぬいた〈戦争の犬たち〉男女の、「戦後」の新たな戦いを描く。コインロッカーベイビーのケンユーと、一人っ子政策の被害者「彼」は、デラシネというコインの表裏なのだろう。2017/12/17
METHIE
9
読む前はもっと登場人物が政治的な主張をするような説教臭いものを想像していましたが、そんなことはなく、暴力とSEXとエンタメに徹してくれたのが良かったです。2018/01/17