内容説明
われわれは、もう少し飛び回るのを控え、思考を深めなくてはならない。ときには速度を落とすべきだ。動いていれば進歩していると考えるのをやめ、すべてのコミュニケーションや意思決定を即座に行わなくてはならないという思い込みを捨てる必要がある。気鋭の未来論者が示す、デジタル時代に真のイノベーションを生むための道筋。
目次
第1部 デジタル時代の知性(スクリーンエイジャーの出現;デジタル時代の子どもたちと教育)
第2部 考えることの大切さ(考えることについて考える;アイデアの交配と誕生;考えるための空間)
第3部 われわれに何ができるのか(行き詰まりの解消法;未来の知性)
著者等紹介
ワトソン,リチャード[ワトソン,リチャード][Watson,Richard]
1961年、イギリス生まれ。大手企業のコンサルタントとして活躍するかたわら、執筆や講演活動を行っている。クライアントにはIBM、マクドナルド、トヨタ、ヴァージングループ、イケアなどがある。世界動向を論じるウェブサイト、What’s Nextの創設者であり、企業の長期戦略を策定するStrategy Insightの共同創設者でもある
北川知子[キタガワトモコ]
国立国会図書館勤務を経て、翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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matthy
3
最初は昨今のインターネットでカンタン・便利に何でも済まそうとする風潮に対してのアンチテーゼ的な内容なのかと、思ったたけれども、最も重要なことは深く思考することであるとの問いかけ。途中に重要な筆者が指し示しているいつくかの啓示のような箇条書きポイントは、ぜひとも日頃から々意識したい、と思う内容だった。 図書館本だったが、手許に置いておきたい一冊。2018/07/26
nizimasu
3
ネットは人間の脳に最適化されていない。そこははっきりした。そして情報の洪水、いっぺんに2つ以上の作業をするマルチタスク、どれも非効率だと言う。効率の先にデジタルがある訳ではない。それだけでも十分な収穫と言えよう2011/11/07
はなー
2
何もしない時間も大切、デジタルデバイスとの付き合い方を考え直さなければならない。2016/06/21
ゆー
2
考え方をあらためさせられるような本でした。 文書中にでている名言がまさしくこの本をあらわしています。 なぜ我々はデジタルにだけこだわり続けているのでしょうか。 もっと"本質"を見極める思考の特訓が重要なのではと紙の本からさとされました。 睡眠中には、ゴミ箱が強い風にあおられたときのように、雑多なものが飛び出す。 [ウィリアム・ゴールディング]2014/08/01
Saki
2
「デジタル時代を賢く生き抜く知恵」というサブタイトル。 これは、アイディアはどこで生まれるのか、という話だ。 情報過多の現在の状況は好ましいものなのか。思考を鋭くしていくのに、私たちはデジタルの支配からのがれなければならない。 「スクリーンエイジャーにとって、綴りや語法、文法は二の次だ。大事なのはコミュニケーションの速度や量であり、情報を敏感に察知し、検索し、入手することである。」 私たちの脳は一体どうなってしまうんだ?2011/12/13