内容説明
19歳の姫子が恋した美しい青年・翼。翼を追うアーバン・リサーチの探偵・佐竹。翼の痕跡に、連続猟奇殺人事件が絡む。耳が削がれた死体は、何を語るのか?姫子を守ろうとするアーバン・リサーチの面々。翼の心の闇に踏み込む姫子…。
著者等紹介
打海文三[ウチウミブンゾウ]
1948年東京生れ。1993年『灰姫―鏡の国のスパイ』にて第一三回横溝正史賞優秀作受賞。2003年『ハルビン・カフェ』で、第五回大薮春彦賞を受賞
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感想・レビュー
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おしゃべりメガネ
130
文三さんワールドが全開なこの作品、とにかくひたすらバイオレンスです。これほどまでタイトルと内容がドンピシャな作品もあまりないかなと。連続猟奇殺人を軸に話が展開していきますが、そこにはかけがえのない家族愛も見え隠れし、更にはとても純粋な恋愛も綴られています。しかし、そんな甘いモードをひたすらに吹き飛ばすバイオレンスな描写が圧巻です。誰が誰でどんな関わりがあるのか、相変わらず正直整理が追い付かなくなりますが、やっぱり「ウネ子」さんだけは別格で、「佐竹」さんも相棒「聡子」さんも健在です。とにかく圧巻でした。2016/12/22
可憐咲き
2
★★★★ 5点満点 「愛と悔恨のカニバ・・・」の間違いでは・・・。この,グロさは平気!2014/07/09
SHIORI
2
グロテスクさに辟易するものの、とても魅力的な作品。ただ、女の人があまりにも得体のしれない偉大な存在に描かれててちょっとびっくり。そんなに強くないよ。それに章ごとに状況が変わりすぎてて、勝手に「時系列を混乱させてるのかも!」って期待しちゃったもんだから、違って残念だった。もうひとつ言うと、ハンドルネームの件と、ビールを半ダースって表現がいまいちわからなかった。一本ずつ冷蔵庫から出した方がよくない?2013/08/13
ゆう
2
私など、もはや打海文三の信者である……。姫子がまた出てきたのが嬉しかったし、彼女が普通の?恋に落ちたことも、彼の破滅的な風も、私の中では作中でマッチしている。ああ、よかった。2011/03/18
ジジ
1
姫子…! なんというかもう感無量です。もっと姫子やウネ子さんに会いたいよ。2024/04/15