内容説明
中国四千年史は、刑罰の歴史でもあった。想像を絶する、その種類と方法の多様さは、いかにしてあみだされてきたのか。未公開の図版資料を通して、刑罰の本質に迫る。
目次
第1章 人はなぜ酷刑に耽るのか
第2章 酷刑図説篇1―官刑
第3章 監獄という「掟」社会
第4章 酷刑図説篇2―私刑
第5章 「殺した者は死す」の論理
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
0
処刑や拷問方法を極限にまでに高めた中国。その写真を平然と絵葉書にして日本や西洋の観光客。怖さ半分好奇心半分で読み進める自分。人間は残酷な生き物だ。2011/04/13
まふ
0
中国の刑の体系的且つ具体的な図による解説。死刑に該当する大辟にも斬、絞、腰斬、梟首、車裂、磔、焚、凌遅、等種類が多い。これらの図解入りでの解説は、いささか戦慄を催す。だが、人間はどうしてここまで残酷になれるのか、という証明でもあるのだから、これは優れて人間の分析にもなりうるものである。とはいえ、絵はいいが、清末の写真による写実的な死刑執行シーンは眼をそむけたくもなる。とりわけ、凌遅は凄すぎる。2001/03/25