内容説明
スコットランドの岬にそびえるカーラ城の主は、十二歳の少年アレックス。ある日、お金がないので城を売りに出したところ、さいわい、アメリカ人の大金持ちホプグッド氏が買ってくれることになった。ただしひとつだけ条件があった…娘のヘレンがこわがるから、ぜったいにゆうれいがいてはこまるよ!さあ、たいへん。じつはお城には、四人と一ぴきのゆうれいが住みついていて、アレックスと大の仲よしだったのだ。なんとかゆうれいたちにひっこしをしてもらったアレックスは、お城をアメリカに運んで建て直す、というホプグッド氏の計画を見とどけに、海をわたった。そしてゆうれいたちも、お城の石といっしょに、こっそりアメリカにやって来た。アレックスとゆうれいたちは、ヘレンの身に起こったたいへんな事件にまきこまれることになり…?さまざまな種類のゆうれいたちが大かつやくする、ユーモラスで楽しい物語。小学校中・高学年~。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
3
呪われたバイキングの幽霊。投水自殺を遂げて水に飛び込みを繰り返す女教師の霊・昔は地獄の番犬の手下だった魔犬・年老いて入れ歯を壊し血を吸えなくなった吸血鬼・幼い悪戯好きなポルターガイストなどが登場するのですが、彼らはとても個性的で楽しい面々。スコットランドの古城カール城に住む愉快な幽霊。そんな彼らに囲まれ育った若き領主アレックスは、財政難のためにカール城を売り出したのでした。 運良く破格の値段で買い手が付いたのですが、それには1つの条件がありました。それは幽霊が出ないこと。ここから奇想天外な物語の始まり。2013/01/21
なっち
3
スコットランドのお城をアメリカの富豪に売った少年アレックスの冒険ファンタジー。お城にすみついていたゆうれいたちが個性的で面白かった!2009/12/02
けいねこ
2
読んでくれるこどもたちをよろこばせたくて書いたという印象を強く受けました。こうなってほしいと思うところは回り道しつつそこに落ち着いて、一方で、思いがけない展開があって。悪い者はこらしめなくちゃいけない。でも、そのためにいい人たちが悪者になっちゃいけない。でも、やっぱり、こらしめは必要なんだ。その加減が絶妙で、とても楽しめる物語です。2005/03/03
timeturner
2
バラエティに富んだ幽霊たちが楽しい。2012/05/03
onion
0
おもしろかった!久しぶりにワクワクする児童文学を読んだ感じ。ページをめくって、話が進むのがただ楽しかった!エヴァ・イボットソンいいです。2015/01/23