帝国の遺産と現代国際関係

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帝国の遺産と現代国際関係

  • 著者名:納家政嗣/永野隆行
  • 価格 ¥4,400(本体¥4,000)
  • 勁草書房(2020/12発売)
  • ポイント 40pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326302635

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内容説明

冷戦終結後、グローバリゼーションは加速し続け、さまざまなガバナンスの制度や仕組みが新たに整えられていっているように見える。しかし、これらは新たに創出されたものではなく、帝国主義の時代に作られた制度や枠組みなどが発展、変容したものではないだろうか? 各国や地域の分析を通じて、この問題を明らかにしていく。

目次

はじめに

序章 国際秩序と帝国の遺産[納家政嗣]
はじめに
 1 人間集団の組織化
 2 主権国家と帝国
 3 英帝国と世界システム
 4 帝国の遺産
 おわりに

第I部 帝国の適応

第1章 ヨーロッパ統合の展開と帝国の遺産[若林広]
 はじめに
 1 第二次世界大戦後のヨーロッパ統合の始動と戦間期の統合プラン
 2 アフリカ旧植民地諸国関係の変遷
 おわりに

第2章 ポルトガルの移民政策と旧植民地諸国[西脇靖洋]
 はじめに
 1 移民送り出し国時代のポルトガル
 2 移民受け入れ国への変容
 3 旧植民地諸国出身者に対する特別待遇
 おわりに――経済危機とポルトガルの移民政策の行方

第3章 未完の東方問題[澤江史子]
 はじめに
 1 東方問題という視野
 2 陸接帝国の近代的不安 ナショナリズムとの直面
 3 主権を与える帝国権力とオスマン帝国
 4 東方問題のなかのアルメニア人虐殺
 5 東方問題における犠牲の序列――人道主義における他者
 おわりに 終わらない東方問題

第4章 戦後日本と植民地主義/反植民地主義[宮城大蔵]
 はじめに
 1 戦後処理と植民地問題
 2 「アジアの一員」か,「列強の一員」か
 3 脱植民地化をめぐる「板挟み」と「追い風」
 4 経済進出と反日暴動
 5 ヴェトナム反戦運動での共鳴
 6 サイゴン陥落と朝鮮半島
 7 植民地独立付与宣言と日本の対応
 8 沖縄への波及
 おわりに

第II部 帝国統治の継承

第5章 帝国の遺産としてのイギリス海外領土基地――ディエゴガルシアとキプロス主権基地領域を中心に[水本義彦]
 はじめに
 1 イギリスの脱植民地化政策と海外基地
 2 帝国の遺産としてのディエゴガルシアと主権基地領域
 おわりに

第6章 アメリカ覇権下の国際貿易体制とイギリス帝国の遺産[藤田泰昌]
 はじめに
 1 背景と問い
 2 先行研究と本章の仮説
 3 検証――英米交渉過程
 4 考察――四つの仮説の信憑性を検討する
 おわりに

第7章 世界保健機関による保健衛生秩序の形成――天然痘の撲滅と帝国医療[山越裕太]
 はじめに
 1 世界保健機関による天然痘撲滅活動
 2 帝国の医療技術――乾燥ワクチン
 3 帝国の医療戦略――巡回医療チーム
 おわりに

第8章 「帝国」としてのアメリカ――その擁護論と批判者たちについて[島村直幸]
 はじめに 「帝国」としてのアメリカ
 1 「帝国」としてのアメリカをめぐる「四つの波」
 2 冷戦後,1990年代のアメリカ帝国論の萌芽
 3 2000年代のアメリカ帝国論と批判者たち
 おわりに――アメリカの衰退?

第III部 帝国領域における国家形成

第9章 英帝国の遺産と米国の中東政策[泉淳]
 はじめに
 1 第一次世界大戦後の中東――独立主権国家体制の登場
 2 第二次世界大戦後の中東――米国の冷戦政策
 3 中東における冷戦期秩序
 4 冷戦期秩序の硬直性
 おわりに

第10章 北東アフリカにおける脱植民地化と国際秩序の再編――イタリア植民地処理と地域対立の萌芽[眞城百華]
 はじめに
 1 北東アフリカの脱植民地化と国際関係
 2 エリトリアの脱植民地化
 3 ソマリアの脱植民地化
 おわりに

ほか

感想・レビュー

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きょうたん

0
仕事の資料として。2020/07/22

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