内容説明
森江春策の法律事務所に中年の女性が訪れた。娘の川越理奈が消息を絶っているので探してほしい、という依頼だった。森江は弁護士の仕事よりも、なぜか探偵の能力を認められているのだ。「歴史街道」という手がかりを得て森江は行動を起こすが、その時には奇怪な事件が報告されていた。奈良元興寺近くの郵便ポストから右腕、宝塚劇場近くの廃墟旅館から胴体、イスパニア村のコインロッカーから左足が次々と発見されたのだ。これらの場所は「歴史街道」と関係があるのか。おぞましい殺人劇の幕は切っておとされた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
造理
12
★★★★☆ タイトルは地味ですが、ものすごいトリックが使われています。バラバラ死体が各地で発見されるということで占星術~を思い起こさせますがこちらも負けていません。ちなみに挿絵で探偵役の森江春策が描かれていますが、こんな不細工な探偵は前代未聞でしょう(笑)2016/10/14
hakumai
5
うーん、なかなかに凄まじい。トリックうんぬんというよりは、もろもろの自分勝手にうむむ・・。2016/12/14
宇佐見
4
何だかふわふわとした読み心地がする不思議な本だった。メイントリックは見事の一言。死体の切断とアリバイが美しくつながる。直後に電話がかかってきたのは僥倖すぎる。最後の面通しの場面で真犯人が分かる構成も◎。小説としては、一人ひとりの登場人物の厚みがあまりなく、著者の青さが出ているのだろう。★★★★☆2021/03/13
鈴と空
1
残念ながら私には合わなかったらしい。強く印象に残ったのは死体切断の気持ち悪さばかり。2009/08/09
二分五厘
0
1999.8.12