感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
植田 和昭
9
再読です。辻参謀の無謀な作戦指導で始まったポートモレスビーのスタンレー越えの攻撃は、南海支隊の敗走に始まり支隊長の溺死で前編が終わり、後編では、ギルワでの死闘へと話を移していきます。補給の無い中死力を尽くして兵たちは戦います。ですが高級士官たちは、横山大佐の独断撤退、同じく山県少将の独断撤退。小田少将は、事態の収拾も図らず勝手に自決。目を覆うばかりです。極限状態でこそ人間の本質が露呈するのだと思います。日本の指揮官たちは、酷すぎます。現在の日本の企業風土にもしっかりとその伝統は残っている気がします。2024/08/18