内容説明
カレーと並んで日本の国民食ともいえるラーメン。日本食でもないのに、何故これほどまで日本人に愛されるのだろうか。本書はアジアの各地を歩き回りながら、麺の種類と作り方、具、スープ、薬味、さらには、アジア各地に広がっているラーメン文化圏の比較論など、さまざまな角度からラーメンについて考える。ラーメンがなければ夜も日も明けぬという気鋭のフォト・ジャーナリストがラーメン好きに贈る渾身の一冊。
目次
第1章 文化麺類学入門
第2章 ラーメン共同体
第3章 カレーとラーメンのはざ間で
第4章 焼きソバ放浪記
第5章 そして日本ラーメン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
360
今や日本の2大国民食ともなったカレーとラーメン。いずれも、外からやってきて日本で変容を遂げながら定着していった。しかも、それぞれのルーツはアジアの、やはり2大食文化圏を形成するインドと中国である。本書は、アジアの各地にラーメンを訪ね歩いた記録と考察。「文化麺類学入門」にはじまって、「そして日本のラーメン」に終わる、これまで誰もがなし得なかった前人未到の(著者が聞いたら恥ずかしがるかもしれないが)ラーメンを通してみるアジア文化学である。1杯のラーメンを求めてアジア各国に飛び出したくなること必定である。2018/10/29
りょうけん
6
<色> とってもとても 食欲をソソル写真がごっそりと載っていて,いやはや夜食にラーメン作って食ってしまいそうで,我慢するのに苦労する・・・くらい凄く面白い本です. 欲を言えば,数多の写真と本文とを結びつけて説明してくれると良かったな. まあ,それは遣ろうと思えば割と簡単にできそうなので,遣っていないということは,まそういうつもりで撮って載せた写真ではないと言うことですな. つまり本を書くためのキチンとした取材が出来ていない.まあ,著者レベルの作者の場合は仕方ない事なのでしょうなぁ.あ,すまぬ.2020/03/25
てくてく
5
カレーに続く、日本の国民食のような地位にあるラーメンについて、アジア諸国+日本の状況を紹介したもの。米か小麦か、かんすいを使うかどうか、スープや具は何かということを、撮りためた写真とともに紹介していて、ぼっと見ていて楽しめた。また、別の菜食に関するところでも書いてあったが、日本は本当に肉食文化なのか、という問いが興味深かった。2014/10/02
エヌる@遅れてきたルーキー
2
「文化麺類学」の文字に偽りなし。そういえば中国語でパンに麺って字を使うなーとは思っていたけれども(”パスタ”と”ペースト”の関係性と同じかな)。ただ単にアジアの様々な麺料理を紹介するにとどまらない一冊。2019/05/02
Taichi Sakamoto
2
内容としておもしろいが、表現がまどろこしいので軽い気分では読めない。追及度合が、ハンパないからそうなったまでだが・・