内容説明
算数の本当の価値が正しく認められるような授業をするためには…。著者は、この研究に25年間取り組んできた。本書はその成果をまとめたものである。この成果を多くの人に知っていただき、全国の小学校で算数プロが誕生し、算数授業のレベルアップを目指していただきたい。本書では、算数授業に最も重要なものと考えられる学習指導内容と指導方法を計12項目取り上げ、さらに各項目ごとに2つの具体的な事例を紹介し、よりよい授業の構築を図れるようにした。
目次
算数を「学ぶ楽しさ」が味わえる
算数の問題解決に精通している
1年から6年までの指導内容をマスターしている
指導内容について、数学史上の背景を知っている
指導内容について、数学上の意味を知っている
指導内容について、発展的な内容を指導できる
遅れがちな子の診断と治療が的確にできる
よい問題を工夫し、子どもに応じて提示できる
一人一人の子どもの学習状況を的確に把握できる
自力解決中に個人差に応じた指導・助言ができる
子どもの考えを生かした練り上げができる
子どもを励まし促すアセスメントができる
著者等紹介
伊藤説朗[イトウセツロウ]
昭和15(1940)年12月21日東京都に生まれる。昭和19(1944)年から東京の空襲を避けて、父母の郷里である愛知県豊橋市へ移住する。その後、豊橋市の小学校、中学校を経て、愛知県立時習館高等学校を卒業し、愛知学芸大学(愛知教育大学の前身)中学校教員養成課程・数学科に入学する。昭和38(1963)年に同大学を卒業し、愛知県立豊橋商業高校、愛知県立豊橋工業高校の数学科教員を9年間勤める。昭和47(1972)年に高校教員を退職し、東京教育大学(現在の筑波大学の前身)大学院教育学研究科に入学し、再び数学教育の勉強を始める。昭和52(1977)年に同大学院博士課程を単位取得退学し、熊本大学教育学部に講師として就職する。昭和54(1979)年に文部省初等中等教育局調査官に転勤し、小学校算数科の教育について実証的な研究を行う。そして、昭和59(1984)年に東京学芸大学に助教授として転勤となり、平成2(1990)年に同大学教授に昇任、平成16(2004)年に退官、名誉教授となる。平成4年3月に「数学教育における構成的方法に関する研究」という論文をまとめ、この研究により筑波大学から教育学博士の学位を取得する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。