内容説明
本書では学びに向かう力・人間性を育てる振り返りの方法を提案する。児童主体の学習では何をどのように学ぶのかを自ら発見する必要があり、振り返りはますます重要になってくるが、そのような振り返りには以下の4つの目的がある。(1)学習した結果を分析する。(2)学習プロセスについて分析する。(3)感情を分析する。(4)変化を分析する。本書は振り返りを効果的に行い、深い学びをもたらす授業づくりの理論と実践を提案するものである。Chapter 1では振り返りの必要性と振り返りの種類、どのように育成すればよいのかについて説明する。Chapter 2では具体的な振り返りの手立てについて、Chapter 3では12本の実践事例を紹介する。
目次
1 理論編―学びに向かう力を育てる振り返りとは(学びに向かう力と振り返り;国語科における振り返り;効果的な振り返りを引き出す手立て;振り返り評価)
2 準備編―振り返りの工夫のポイント(振り返り方法のアイデア;年間を通した振り返り指導のアイデア)
3 実践編―振り返りを工夫した授業プラン(話すこと・聞くことの授業プラン;書くことの授業プラン;読むこと(説明文)の授業プラン
読むこと(文学的文章)の授業プラン)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジーフー
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しっかりと課題を書いて、授業の終末では振り返りを書きましょうと耳にタコができるくらいどこに言っても聞く。気をつけなくてはいけないのは、認知教育学や新学習指導要領を学べば目的として行うのではなく、あくまでも手段になるということだ。表面的に行っても教育的効果は薄い。 どうして行うのか、どういう効果が得られるのかを科学的根拠を基に説明できるか。 それにしても最近の認知心理学と新学習指導要領で言っていることがほぼ同じなのが面白い。 本書の実践は玉石混淆だが、振り返りという点についてはどの実践も興味深かった。2019/11/02