内容説明
国境なき医師団が消える日はくる?21世紀の今日に至るも主張を譲らないでにらみあう隣国同士…。引っ越せない以上折り合いをつける以外に道はない…。次世代が何に対してどう挑んでいったらよいのか。日本の現状と諸外国の教育指針の対比などを通してあるべき方向を示唆。
目次
1 なぜ国境・国土・領土の指導が要求されるのか
2 日本の社会系教科における「国境・国土・領土」(戦前の教則における位置づけと取扱い;学習指導要領における位置づけと取扱い ほか)
3 世界の社会系教科における「国境・国土・領土」(アメリカの教科書と授業構想;カナダの教科書と授業構想 ほか)
4 「国境・国土・領土」を扱う授業づくり(優れた実践に学ぶ授業づくりのストラテジー;優れた研究成果に学ぶ授業づくりのヒント)
5 授業づくりにおける教師のゲートキーピングの重要性
著者等紹介
草原和博[クサハラカズヒロ]
1970年、鹿児島県生まれ。広島大学大学院教育学研究科教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期中途退学、博士(教育学)。専門は、社会科カリキュラム論、社会科研究・実践の国際比較
渡部竜也[ワタナベタツヤ]
1976年、広島県生まれ。東京学芸大学教育学部准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。専門は、社会科カリキュラム論、社会科教育思想、教師教育論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kazuya
1
国境・国土・領土という政治的な問題を、主に義務教育において扱う際に何が論点になるのか、何に気をつけるべきなのか、についてまとめられた一冊。 教育関係者でなくても読んでほしい。2022/01/30
有智 麻耶
1
編著者の渡部竜也氏の授業を受けており、そこの課題として読んだ。何かと問題になる「国境・国土・領土」だが、単に「日本は毅然とした態度で」などといっているうちは解決に繋がらないだろう。そもそも、日本の社会科教科書には、相手国の主張が載っていない。にも関わらず、相手国が「不法な」占拠を行なっていると信じ込まされているのはなぜなのか。また、日本「固有の」領土とは何なのか。良心のある先生や学生にこの本が届いてほしいと思う。2017/02/18