内容説明
特別支援教育の実施に合わせて、教育現場では「連携」という言葉がよく言われるようになりました。障害のある子どもへの「支援」にはこの連携が必要不可欠であり、学校全体、つまり教職員全員が一体となり、また各分野の専門家と一緒に取り組んでいくことが、これからの特別支援教育の帰趨を決すると言えます。本書では、こうした考えをもとに、障害のあるなしにかかわらず子ども一人ひとりの教育的ニーズに、ていねいに応える「楽しい学校」づくりについての工夫や具体的な指導の仕方を示しています。
目次
1章 学校全体で取り組む「楽しい学校」づくり(「サラマンカ声明」から考えること;「ホール・スクール・アプローチ」を採って特別支援教育に取り組む;「楽しい学校」とは)
2章 「楽しい学校」づくりのための工夫(私たちの考える「楽しい学校」;「楽しい学校」づくりのための校内支援システム;楽しい“居場所”を生み出す連携―「苦戦」する子どもを担任と支援チームで支える;虐待を受けている児童への支援―公立小学校の取り組み;高等学校における支援の進め方―「5W1H」と3つの「∞」)
3章 「楽しい学校」をめざした授業づくり(国語 お話の世界を楽しむ―通常の学級と個別支援級共同の授業;国語 誰もが同じ「学ぶ喜び」を―プロジェクタを活用した授業;書写 書くたびに上手くなる楽しい学習;算数 「頭を使う学習」を保障する―子どもたちにとって「楽しい、おもしろい」教科とするために;数学 学習の定着に遅れが見られる子どもに対する支援;理科 一人ひとりを生かす個別実験―「電流回路」を例に;英語 ゲーム感覚で楽しく身につける入門期の授業;音楽 「耳を澄ます」「音の変化を聞き分ける」ことを大切にした授業)
著者等紹介
篠原吉徳[シノハラヨシノリ]
筑波大学大学院人間総合科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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