出版社内容情報
思想の左右関係なく、靖国神社の歴史を詳細に調査して見えたのは、テーマパークとしての姿。靖国議論を決定的に変えた、名作復刊!
内容説明
招魂斎庭が駐車場へと変貌していたことに衝撃を受けた著者は、靖国神社の歴史を徹底的に辿り始めた。競馬場、遊就館、勧工場、最先端アパート、奉納プロレス…膨大な資料を通して見えて来たのは、アミューズメントパークとしての、そして生活の場としての靖国だった。政治思想の文脈でしか語られなくなった靖国の固定イメージを解き、生き生きとした姿を蘇らせた、著者の代表作。
目次
招魂斎庭が駐車場に変わる時
「英霊」たちを祀る空間
大村益次郎はなぜその場所を選んだのか
嘉仁親王は靖国神社がお好き
招魂社から靖国神社へ、そして大鳥居
河竹黙阿弥『島鵆月白浪』の「招魂社鳥居前の場」
遊就館と勧工場
日露戦争という巨大な見世物
九段坂を上る二人の男
軍人会館と野々宮アパート
力道山の奉納プロレス
柳田國男の文化講座と靖国神社アミューズメントパーク化計画
「SUKIYAKI」と「YASUKUNI」
著者等紹介
坪内祐三[ツボウチユウゾウ]
1958(昭和33)年‐2020(令和2)年。東京都渋谷区生まれ、3歳から世田谷区育ち。早稲田大学第一文学部人文専修卒、同大学院英文科修士課程修了。1987(昭和62)年から1990(平成2)年まで「東京人」編集部員。1997(平成9)年、『ストリートワイズ』(晶文社)でデビュー。2001(平成13)年9月、『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り』(マガジンハウス、現・講談社文芸文庫)で講談社エッセイ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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- 和書
- 小さなかがやき