出版社内容情報
昭和29年から16年、4コマ、1コマ漫画を中心に、知的ユーモアと風刺で日本列島を爆笑の渦に巻き込んだ幻の名誌、ついに復刻!
内容説明
「漫画読本」は1954(昭29)年に創刊、日本列島をたちまち爆笑の渦に巻き込んだマンガ専門誌です。劇画ブームの最中の1970年9月号で、その役割を果たしたと休刊してから18年余―、いま再びコマ・マンガの魅力と効用が再認識されつつあります。ここに、創刊以来の力作傑作野心作を選りすぐり“復刻総集編”をお届けするユエンです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちくわん
17
1989年1月の本。「漫画読本」は、1954年~1970年の専門誌。読んだことはない。今は見かけない諷刺やエスプリ。737ページの大作。登場するのは戦後日本のオールスター。海外作家の作品の多さが時代を感じる。エロさの加減が堪らない。私のはボブ・バルトの意地悪爺さんが表紙。2020/08/18
KAZOO
7
漫画読本という雑誌が昔あって、父親が読んでいたのを覚えています。私も時々盗み読みをしていました。大人用の今でいえばコミック専門誌でしたが、結構エロティックな絵やエッセイもあったりして楽しかった覚えがあります。それを文春文庫のビジュアル版で復刻していたとは知りませんでした。とある古本屋で見かけて購入したのですが、何回も読み直しそうです。2013/12/29
bluemint
3
驚いた。たかが数十年で笑いが大きく違っている。売りのエスプリマンガが全く面白くない!というより、何を表現しているのか意味がほとんど理解不能なのだ。笑い・ユーモア・風刺の移り変わりの速度は思ったより速い。ただし、半分を占めるエッセイはなかなか面白い。数ページだが作者が豪華。山口瞳・植草甚一・筒井康隆・赤塚不二夫・吉行淳之介・戸川幸夫など。今では掲載不可能な不具者の見世物・下半身のとんでもない大きさ自慢や女性差別、果ては軍隊の慰安所での話など当時は何とも思わない時代だったのだなあと隔世の感を禁じ得ない。2018/02/22