出版社内容情報
62字
息子を殺したのは、義娘なのか? 疑ったら最後、もう家族には戻れない――。ベストセラー作家が放つ、ファミリーサスペンスの最高峰!
【目次】
内容説明
愛する息子が殺された。犯人として逮捕されたのは、息子の妻・想代子の元恋人。彼は判決後「想代子に殺人を頼まれた」と発言する。計画を企てたのは、嫁なのか。家族ゆえに問い質せない不信を前に、一家は疑心暗鬼の渦に呑まれていく―。ベストセラー作家が描く、究極のサスペンス。第168回直木三十五賞候補作。
著者等紹介
雫井脩介[シズクイシュウスケ]
1968年、愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年に第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』でデビュー。2005年には『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
バネ
73
いかにヒトはBIASでヒトを見ているかを痛感する。特に暁美の酷さと言ったら!やはり齢を重ねると凝り固まった見方しか出来ないのか…かと言って、想代子が完全に潔白かと言ったらそうでもない気もして。。ただ、結果的に幸せを掴んだのは想代子なのかも。私も想代子を見習って嫌な気分はノートに書き留めて忘れるようにしよう!バイザウェイ、雫井脩介DEBUT25周年とのコト。おめでとうございます!2025/10/25
まこみん
56
大正から続く陶磁器の名店土岐屋吉平の跡継ぎの息子が殺され、犯人は息子の妻の元彼だった。裁判の判決後の犯人の発言に妻想代子を巡って一家が翻弄される。当主貞彦や姑の暁美其々の視点でも想代子の印象は一筋縄では掴めない感じ。状況的に彼女は強かな悪女に思えるが、決定的な確証は出てこないまま、話は進む。何だか予想した筋とは違ってきて、終盤で想代子視点になり…。巻末解説の大矢さんが書かれた宮部みゆきさんの講評は流石で、“鰐の涙”嘘泣きの意味も相まって納得。2025/12/07
takaC
33
20年くらい前に『火の粉』を初めて読んだ時と類似の感慨が残った。今回は想代子のシロクロは読者に委ねられたが、宮部みゆきの「無自覚な犯罪者が無自覚だからこそしれっと成し遂げてしまった完全犯罪の話」との講評が絶妙。2025/08/22
エドワード
31
老舗陶磁器店「土岐屋吉平」の次期店主・久野康平が殺された。犯人は、康平の妻・想代子の元恋人だった。康平の両親、貞彦と暁美は、裁判で犯人が叫んだ「想代子からDV夫を殺してと頼まれたんだ!」との言葉に仰天する。嘘か?本当か?想代子はもちろん否定するが、二人の心は晴れない。バイアスのかかった眼からは真実が見えない。商店街の再開発、想代子の息子の真の父の疑惑、DVの有無、様々な要素が二人の心の中に鬼を作り出す。何事もなかったように接客する想代子の姿と言葉―これがうまいのだ。白か黒か、実によく出来たサスペンス。2025/10/19
akiᵕ̈
30
これは読まされるなァ〜色んな意味で。夫が元カレに殺され、何とかして欲しいと頼まれたからやったというその言葉から、由緒ある陶磁器店の若女将となった嫁の想代子に疑いを持ち始める姑の暁美の心理描写がお見事。間違いなく想代子が仕掛けた事だと暁美と同様に思わせられながら、これといった決定打がないままラストに。終始、しれっとした態度を崩さなかった想代子の本意とは。これ、解説ありきで、解説を読んでこそ、この作品の全体像が分かり、モヤ〜としていた景色の視界がスッキリ!と同時に不穏な恐ろしさも。2025/11/06
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