出版社内容情報
62字
息子を殺したのは、義娘なのか? 疑ったら最後、もう家族には戻れない――。ベストセラー作家が放つ、ファミリーサスペンスの最高峰!
【目次】
内容説明
愛する息子が殺された。犯人として逮捕されたのは、息子の妻・想代子の元恋人。彼は判決後「想代子に殺人を頼まれた」と発言する。計画を企てたのは、嫁なのか。家族ゆえに問い質せない不信を前に、一家は疑心暗鬼の渦に呑まれていく―。ベストセラー作家が描く、究極のサスペンス。第168回直木三十五賞候補作。
著者等紹介
雫井脩介[シズクイシュウスケ]
1968年、愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年に第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』でデビュー。2005年には『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
31
20年くらい前に『火の粉』を初めて読んだ時と類似の感慨が残った。今回は想代子のシロクロは読者に委ねられたが、宮部みゆきの「無自覚な犯罪者が無自覚だからこそしれっと成し遂げてしまった完全犯罪の話」との講評が絶妙。2025/08/22
shinchan
26
雫井さん、7作品目でした。『火の粉』を思い出しましたが、読み手をどんどん引っ張って行く雫井さんのテクニックは流石で御座います♪ 誰しもが不審に思う人物が実は、、、、、? 結末がとにかく気になって気になって❗️ 雫井さんファンの方、おすすめしますわ‼️楽しかったです。 2025/09/06
ぴ〜る
15
先入観とは恐ろしいと思う。思うけれど、想代子のようなタイプはリアルにたまにいて私はとても苦手とするタイプかもしれない。なんだか終始悶々としたまま物語は進んでいくのだけれどさすが雫井脩介さん読ませる力に引っ張られていった気がする。2025/08/21
けんけんだ
15
「疑心暗鬼」という言葉を久しぶりに思い出した。嫁の元カレに殺された息子。その後の嫁に対する疑心暗鬼が引き起こす家族の間の不和の結果が恐ろしい。何が真実か先が気になり一気読み。2025/08/15
文庫本依存dive
8
『クロコダイル・ティアーズ/雫井脩介』読了。 とある地方のとある老舗陶器店を物語のベースに据えた、複数の登場人物の視点で淡々と語られる叙述系ミステリ。 善悪の境界線なんて些細なことで揺らぐし、だからこそ、刑法で問えない罪はむしろ人の心で折り合いをつけるしかないのが実情。 そのグレーゾーンこそが主題になっているあたり、雫井作品らしい読み応えではあるなと思いつつ、それ以上に、何もしないままで世界を動かす企みの怖さが身に染みいる1冊でした。 2025/09/29
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- 和書
- 舞風のごとく