内容説明
世界が真っ青な光で包まれた夜、亮が消えた。大学生になって初めてできた佳奈の恋人は、誰の記憶からも消えてしまった。行方を探して、ある雑貨店に辿り着いた佳奈は「ここは奇跡を売る場所さ」と言う店主に息を呑むが…。理不尽な運命に抗い、命を懸けて突き進む、佳奈の想いに涙する純度100%のラブストーリー。
著者等紹介
武田綾乃[タケダアヤノ]
1992年、京都府生まれ。2013年、日本ラブストーリー大賞最終候補作に選ばれた『今日、きみと息をする。』で作家デビュー。同年刊行した『響け!ユーフォニアム』はテレビアニメ化され人気を博し、続編多数。21年、『愛されなくても別に』で吉川英治文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
28
世界が真っ青な光で包まれた夜、彼氏の坂橋亮が世界から消えていた。仲内佳奈が突然の状況に混乱しながらも手がかりを探し始めるファンタジー。LINEや電話番号、住んでいた場所からも痕跡が消えてしまった亮。自分がおかしくなってしまったのか、それとも世界が壊れてしまったのか?友人が夢に見た喫茶店で不思議な体験をした佳奈が、店主のミツルを手伝いながら親友や中学生といった店にやってくる人たちの後悔を解決していく展開で、その過程で思い出すこれまで積み重ねてきた思い、そして希望を感じさせてくれる結末はなかなか良かったです。2025/05/08
栗山いなり
6
女子大生が不思議な店で助手をしながら恋人が世界から消えた謎を追っていく物語。SF要素を入れたオーソドックスな店ものライト文芸って感じだったかな。ラストはどこか武田綾乃さんらしいっちゃらしかったかもしれない2025/06/07
くに
4
恋愛ものと思って読んだら、どちらかと言えばファンタジー系だった。会うことのできない人と並行世界で会う、その番人を務めるという設定は辻村深月さんの『ツナグ』を彷彿とさせる。最後の章は壮大で、エピローグの終わらせ方も良かった。【84点】2025/05/17
万論
2
有り体の本だと思っていた。まあそうなんだけど、読後がジワっとする。良かった、読んで。主人公のすり替わりが見事。良い読書だった。2025/05/16
のり
2
すごくきれいなお話だった。終盤は壮大な猫の恩返しって感じか。良かった。2025/05/11