出版社内容情報
大奥女中と法華宗僧侶の乱れた性の証拠を掴むべく、密偵として大奥に忍び込んだ齢十九の登美に魔の手が迫る。部屋住みの三男坊、新之助が大胆に敵を翻弄し、事態はますます息をもつかせぬ大攻防へ。両陣営に犠牲者が続出。そして、衝撃的な結末は--。全てを見届けた新之助の目には儚い陽炎が揺れていた。解説・島内景二
内容説明
水野忠邦一派が憂える大奥女中と法華宗僧侶の乱れた関係。その証拠を掴むべく大奥に忍び込んだ美しい武家娘・縫に魔の手が迫る。縫の身を案じる新之助が大胆に敵を翻弄し、息をもつかせぬ攻防は続く。中風で倒れた大御所・家斉の権勢を継ぐのはどちらの陣営か。すべてを見届けた新之助の目に儚い陽炎が映る。
著者等紹介
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909(明治42)年12月、福岡県企救郡板櫃村(現・北九州市)に生れる。53(昭和28)年「或る『小倉日記』伝」で第28回芥川賞を受賞。56年、それまで勤めていた朝日新聞社広告部を退職し、作家生活に入る。63年「日本の黒い霧」などの業績により第6回日本ジャーナリスト会議賞受賞。67年第1回吉川英治文学賞受賞。70年第18回菊池寛賞、90年朝日賞受賞。92(平成4)年8月死去。98年、北九州市に「松本清張記念館」が開館(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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