出版社内容情報
350年の時を刻む老舗デパート『三越』
楽しいときも、悲しいときも
いつでも、むかえてくれる場所
物語の名手たちが奏でる6つのデパートアンソロジー
文庫オリジナル!
制服の採寸に訪れて感じたある予感。ライオンに跨る必勝祈願の言い伝えを試して見えたもの。老いた継母の買い物に付き合ってはぐれてしまった娘。命を宿した物たちが始めた会話。友達とプレゼントを買いに訪れて繋がった時間。亡くなった男が最後に買った土産。歴史あるデパートを舞台に、人気作家6人が紡ぐ心揺さぶる物語。
内容説明
制服の採寸に訪れて感じたある予感。ライオンに跨る必勝祈願の言い伝えを試して見えたもの。老いた継母の買い物に付き合ってはぐれてしまった娘。命を宿した物たちが始めた会話。友達とプレゼントを買いに訪れて繋がった時間。亡くなった男が最後に買った土産。歴史あるデパートを舞台に、人気作家6人が紡ぐ心揺さぶる物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
253
好きな作家さんだらけのアンソロジーだったので購入。三越にまつわる話でした。伊坂幸太郎さんの『Have a nice day!』が一番好きです。三越のライオンくんにまたがりたくなります。2024/04/07
のんちゃん
187
350年の歴史を誇る老舗デパート三越。その三越を舞台に人気作家6人が紡ぐ短編集。やはりこの堂々たる歴史に因む、過去をうまく取り入れたファンタジーの物語が多かった。私事だが、うちから日本橋三越迄はドアtoドアで30分。実は昨日も三越近く日銀に至る道の桜を従姉と見に出かけ、三越でランチをご馳走になった。昨日はこの作品集を途中迄読んでいたので、玄関のライオン像、吹き抜けの天女像等特別な思いで眺めてしまった。作品の中での出来事のようにライオン像が、前を横切る私を目で追っていた、と思うのは、錯覚ですよね😆2024/04/03
ひさか
183
オール讀物23年9,10月合併号辻村深月:思い出エレベーター、24年1月号伊坂幸太郎:Haveanice day!、23年8月号阿川佐和子:雨あがりに、7月号恩田陸:アニバーサリー、5月号柚木麻子:七階から愛をこめて、12月号東野圭吾:重命る(かさなる)、の三越350周年特集である6つの短編を24年2月文春文庫刊。三越と、そしていずれの作品も「時」がひとつのテーマになっているのは、そういう注文だったのか偶然そうなったのかはわからないが、うまく生かされていてファンタジックな運びになっているのが楽しい。2024/04/30
いつでも母さん
180
老舗デパート『三越』日本橋本店に行ったことなどないけれど、この包装紙は知っている。ロゴはやなせたかしさんということも何かで聞いたことがある。それはさておき、そうそうたる作家6名のアンソロジーを楽しく読んだ。それぞれに三越がちゃんと?堂々と?存在していた。350年ですって(!(驚)元々は「三井越後屋」という呉服屋さんですよね?『時ひらく』というタイトルが素敵だ。2024/02/29
モルク
162
老舗デパート「三越」を舞台にした6人の作家さんによるアンソロジー。伊坂さんだけが日本橋三越ではなく仙台の三越。私の地元の三越は既に撤退し伊勢丹だけが残っている。三越好きだったのにな。でもつい先日、日本橋三越に行ってきたばかりなので感慨深くその景色を思い出しながら読んだ。そしたら、あれっ、東野作品にはガリレオシリーズ湯川さん登場。これはまた嬉しい。2024/05/23