内容説明
アパートで母親と暮らす亜沙。友だちも、金魚も、家族でさえも彼女の手からものを食べようとしない。「食べて、お願い」切なる願いから杉の木に転生した亜沙は、わりばしとなり、ある若者と出会った―(表題作)。他者との繋がりを希求する魂を描く、歪で不穏で美しい作品集。単行本未収録エッセイを増補。
著者等紹介
今村夏子[イマムラナツコ]
1980年、広島県生まれ。2010年、「あたらしい娘」で太宰治賞を受賞してデビュー。「こちらあみ子」に改題した同作を収めた『こちらあみ子』で11年に三島由紀夫賞、17年に『あひる』で河合隼雄物語賞、『星の子』で野間文芸新人賞、19年に「むらさきのスカートの女」で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 和書
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