出版社内容情報
時代を越えて生きる一族、闇神(やがみ)の紅鈴と欣治。ある夜、暴行されていた情報屋の圭一を助けたことから親しくなる。圭一の仕事を手伝ううち、大和会系組長3人殺しに関わることに。一方、紅鈴たちに忍び寄る影もあり……。闇夜にヤクザと警察とこの世ならぬものが入り乱れる。誉田ワールド全開、傑作ノワール! 解説・大矢博子
内容説明
時代を越えて生きる一族、闇神の紅鈴と欣治。ある夜、暴行されていた情報屋の圭一を助けたことから親しくなる。圭一の仕事を手伝ううち、大和会系組長三人殺しに関わることに。一方、紅鈴たちに忍び寄る影もあり…。闇夜にヤクザと警察とこの世ならぬものが入り乱れる。誉田ワールド全開、傑作ノワール!
著者等紹介
誉田哲也[ホンダテツヤ]
1969年、東京都生まれ。学習院大学卒。2002年『妖の華』で第2回ムー伝奇ノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。2003年『アクセス』で第4回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
153
【再読】単行本で読んだ時「何が掟だ」と感想を綴った事は覚えている。今、文庫になり再読して「永遠を生きる意味など‥」くそくらえだ!(←はしたなくて申し訳ない)紅鈴よただ一人生きて「ちゃんと地獄で、あたしが行くのを待ってておくれ」と欣治を偲ぶ姿がやっぱり哀しくて哀しくて‥‥そして、ジャジャジャジャーン!(古っ)現代~近未来編『妖の群』が構想されていることを知る嬉しさよ。2023/01/20
absinthe
152
良かった。粗削りだった前作の3年前を描く前日譚。組長3人殺しやそれ以外の伏線の事前回収?前作(3年後)をちょうどよい具合に忘れていた。また読みたくなった。次作はさらに200年前に遡るのか。刊行順に読むか時代順に読むか。妖しい雰囲気の美女と言い、気の弱いチンピラといい、キャラが立ってて面白い。警察小説っぽいテイストと伝奇的要素が微妙に混ざって独特の雰囲気。2024/01/29
イアン
145
★★★★★★★☆☆☆デビュー作『妖の華』の前日譚となる妖シリーズ第2弾。闇に紛れ生き血をすする〝闇神〟として400年余りの時を生きる紅鈴。ヤクザの情報屋・圭一を助けたのを機に相棒・欣治と3人で共同生活を始めるが、やがて日本中を揺るがす抗争に巻き込まれ…。警察や暴力団幹部の視点を交えながら、圧倒的な臨場感と暴力描写、そして思わずニヤけてしまうようなやり取りで読者の心を鷲掴みにする。前作が読了済みの場合、既に判明しているプロットをなぞるだけの印象が否めないため、『妖の華』より先に本作を読むことをお勧めしたい。2024/06/13
KAZOO
109
誉田さんの「妖の華」に続くものですが話はその直前のものとなります。「妖の華」は10年近く前に読んだのですが、日本版伝奇(吸血鬼)小説ということだけを覚えていましたが内容はすっかり霧の彼方でした。この本では、この主人公と相方が一緒に生活していますが主人公の血脈に関連する者たちから殺されてしまいます。その敵を討って現在に続くということのようです。さらに単行本で江戸時代の話が出たようです。また今後「妖の華」に続く本も考えられているようです。全部で4部作のようです。2022/12/14
ケンイチミズバ
100
死なない退屈さや数百年ボッチの孤独も一般的なバンパイアものだった。紅鈴とパートナーの欣司、二人の闇神が暴力団抗争で刺客の大役を担ったがためひっそり暮らすことが不可能に。その派手な仕事で400年前から追い続けてきた一族の正統派とも戦う破目に。直射日光を浴びると消滅してしまうので、長距離の車での移動では、UVカットアイテム、遮光カーテンなど太陽との闘いも大変だ。血をもらうために風俗で働く紅鈴が客からスマホの使い方を教わるなど、バイオレンスだけでない現代闇神の姿を違う展開にするヒントもあったように思われて残念。2022/12/23