出版社内容情報
連続刊行となる『仕立屋お竜』。第二巻では「隠居の文左衛門」が「地獄への案内人」を結成するきっかけになった事件が明らかに!
内容説明
若かりし頃、廓の掟を破って遊女・お花を逃がそうとした文左衛門。しかし遊女は捕まり折檻の末に亡くなっていた。その後悔を抱き続けた文左衛門は、隠居の身となり、弱い者に害を為す悪人を成敗する裏稼業を立ち上げ、お竜、井出勝之助を仲間にした。あることがきっかけで、お竜はお花を殺した男の消息を調べることになり…。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年、大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹株式会社に入社。同社の90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に「浪華騒擾記」が入選。86年、南座「新必殺仕事人 女因幡小僧」で脚本家デビュー。その後、劇場勤務、演劇製作の傍ら脚本を執筆する。92年松竹を退社。フリーとなり「水戸黄門」「必殺仕事人」「雲務仁左衛門」などのテレビ時代劇の脚本、商業演劇、伝統芸能、音楽劇等多くの舞台の脚本・演出を手がける。2010年『取次屋栄三』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
139
シリーズの2!ただの必殺仕事人じゃないのが好い感じ。お竜も勝さんも優しい。まぁ、勝之助はちょいと甘いけど(笑)これは追いかけるシリーズに決まりだ!2022/08/24
タイ子
80
シリーズ第2弾。地獄への案内人、軍資金提供者の文左衛門と勝之助、そしてお竜。世にはびこる悪い輩を成敗するだけの物語ではない今回は何だか気持ちの良い仕事人の世界。かつて文左衛門は好きな遊女・お花を廓から逃がそうとして、お花は捕まりせっかんの上殺された。殺した憎き男の名前を引きずって生きてきた過去を2人に打ち明ける。お竜と勝之助が消息を調べたところ意外な場所で意外な商売をやっていた…。仕置き人の2人はどうする?この後の展開がドラマチックでさすが脚本家。刃傷沙汰もあれば人情ものもあって面白くなるシリーズ。2022/09/26
とし
79
仕立屋お竜「悲愁の花」2巻。お竜さんの相棒、勝之助さん存在が良いですね。次巻も楽しみです。2022/08/27
やま
69
女を虐げる悪党を斬る仕立屋お竜の活躍の物語です。北条佐兵衛に三年間にわたり武術を仕込まれたお竜は、かの元禄の御世に名を成した豪商・紀伊国屋文左衛門の五代目となる隠居の文左衛門のもとで仲間たちと一緒に、女子供、弱い者に害を為す悪人を地獄へ案内してやるべく裏の仕事を始めた。お竜は、日頃は裁縫の腕を生かして呉服店の鶴屋孫兵衛から仕立物の依頼を受け、着物を仕立てているが。文左衛門の命でお竜は、鶴屋の用心棒兼手習師匠であり剣の遣い手の井出勝之助と二人で、地獄への案内人として極悪人を葬る。→2022/11/29
真理そら
58
仕掛け人のシリーズかと思ったら、思いがけなく手柄を立てて前向きに生きられるようになった二人組や過去を悔いて更生した人やらをお竜さんたちが後押しする心温まるエピソードが多くて気持ちよく読み終えた。2022/07/07
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- 和書
- 何処かに必ず生きている。