文春文庫<br> 飛ぶ孔雀

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文春文庫
飛ぶ孔雀

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  • サイズ 文庫判/ページ数 264p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167915957
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

寡作ながら幻想小説の書き手として、
金原瑞人や川上弘美、西崎憲、穂村弘など、
作家たちからもリスペクトを集めてきた著者、山尾悠子。
泉鏡花文学賞・日本SF大賞・芸術選奨文部科学大臣賞を同時受賞した、
傑作幻想小説が、待望の文庫化です。

・第46回 泉鏡花賞
・第39回 日本SF大賞
・第69回 芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)

シブレ山の石切り場で事故があって、火は燃えにくくなった。
シブレ山の近くにあるシビレ山は、水銀を産し、大蛇が出て、雷が落ちやすい。
懐かしいようで全く不可思議な「不燃」の世界を舞台に繰りひろげられる、稀代の幻想小説。

【1部】 飛ぶ孔雀
シブレ山のふもと、回廊式の川中島Q庭園。
石切り場の事故のために延期となっていた
大茶会は、真夏に催されることとなった。

菓子屋の娘・タエと、異母妹・スワは、
くじ引きで「火を運ぶ女」に選ばれる。
しかし、彼女たちを飛ぶ孔雀が襲うのだった――。

【2部】 不燃性について
仕事帰りに地下公営浴場で、
路面電車の女運転士・ミツに出会った男・K。
しかしミツは、突然姿を消してしまう。
一方その頃、ミツの弟で劇団員のQは、
劇団の資金難のため、シビレ山の山頂の頭骨ラボで働くことに。

地下公営浴場の売店の女職員、
ミツの妹分でダクト屋のセツ、
Qの同僚のトワダ、煙草屋で働く少女B、
掃除会の老人たち……。
人々は次々とシビレ山を登っていくが、
下山できるのは果たして?

内容説明

石切り場の事故以来、火が燃えにくくなった世界。真夏の夜の庭園の大茶会で火を運ぶ娘たちは、孔雀に襲われる。一方、男は大蛇が蠢く地下世界を遍歴し―。煌めく言葉が奇異なる世界へと読者を誘う。不世出の幻想作家による、泉鏡花文学賞・日本SF大賞・芸術選奨文部科学大臣賞、3冠達成の傑作小説。

著者等紹介

山尾悠子[ヤマオユウコ]
1955年、岡山市生まれ。同志社大学文学部国文学科卒業。75年、「仮面舞踏会」(「SFマガジン」早川書房)でデビュー。『飛ぶ孔雀』で、第46回泉鏡花文学賞、第39回日本SF大賞、第69回芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

70
石切場の事故。燃えにくい炎。祭り。火を運ぶ娘達。襲いかかる孔雀。頭骨を洗うラボ。朧げに物語らしきものの輪郭は見えはするが、それは次々繰り出されるイメージの奔流に飲み込まれていく。例えば「和」要素を融合したボスやブリューゲルの絵を次々と見せられているような。火は生命?燃えにくいって生命力が衰えてることの暗喩?そんなありきたりな解釈を寄せ付けない何かがある。正直難解でともかく読んだって感じだけど、読むのをやめられなかった。時間軸や人物を整理すれば何か見える?ここには確かに「魔」がいる。再読するには勇気が必要。2024/10/13

もりくに

60
伝説の寡作の(本人によれば、子育てなどに手を取られ)「幻想」小説家の名前は、その分野の小説を全く読まない私でも、仰ぎ見る感じがあった。偶々、図書館の棚に鎮座していて、思わず手に取ってみて、幻想的な表紙絵(早逝の天才銅版画家・清原啓子さん)を含む装丁のカッコよさに惹かれて、読んでみたが。文章は簡潔で、むしろスラスラと読んでいけるのだが、いつもは、情景が立ち上がって動き出すのだが・・・何と言っても、いきなり「シブレ山の石切場で事故があって、火は燃え難えなった」と始まるんだもの。思いっきり振り回された。降参!2024/07/16

まさ

28
これは断片的に読んでもわからないなぁ。一気に、しかしきちんと咀嚼して読まないといけない。この作品の世界のあちこちで起きていることを、イメージを膨らませながら読み進める。そうすると自分の世界との接点が表れるように思う。帯にある泉鏡花文学賞ほか三冠達成に惹かれて手にしたけど、その隣に書かれている、金井美恵子さんの「ただ心して、読むべし。」の言葉を肝に置いて再読しなければ!2021/01/15

Shun

25
石切り場での事故以来、火が燃えにくくなった世界を舞台に不思議な物語が開かれる。この世界では火種を大切に扱い、それを売買する生業さえ存在し独創的な幻想小説と言える内容。本作は泉鏡花文学賞や日本SF大賞などを受賞していますが、今回はあまり物語に入っていけずにとりあえず読了した形に。しばらく熟成させ時機が来た時の再読候補とします。2020/11/25

田氏

24
夢日記にしては整合的すぎるし、物語にしては納得を拒む。豊かな語彙で丁寧に紡がれる文字列ではあるが、把握しようとすると指の間からすり抜ける、その現象自体が小説なのであった。言語は景色を見せはするが、そう思うときの聞き手・読み手が景色を見ていることは決してない。決して知覚されることなく、そこにあると感じることでしか認めることのできない、決してそれ自体には到達することのできない、それ自体と同時・同一となることのできないものと、われわれの間にある現象である。この現象を以て、私はここに小説が「ある、あった」と言う。2024/10/31

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