出版社内容情報
夜中になると町を歩き回るという、銀色の仮面をつけた男。
不気味な男の正体を探る少年に、中年の警官は言った。
「あの人は悪いことはしないから安心していい。いつか君にもわかるときがくる」―-
都電が走るこの下町には、どこか不思議で、ささやかな奇跡が起きる。
ほっぺが落ちる「ほそ長いコロッケパン」に、みかければラッキーな「白い野良犬」、
迷路のような道路の先にそびえる銭湯の高い煙突、赤い公衆電話。
その町に出かければ、若い自分が残してきた苦い記憶、生きている限り
忘れないあの光景に出会えるのだろうか。町の名は、琥珀(こはく)――
1970&1980年代の懐かしいアイテム、思い出を背景に
繰り広げられる、ひとりひとりの切実な人生模様。
文庫化で大幅に修正加筆!
涙腺決壊、追憶切実な連作集。
内容説明
若い日の罪が眠る、懐かしい町・琥珀。当時と変わらぬ喫茶店「青猫」で僕は、この世でもっとも聞きたくない最悪のひと言を聞いた。彼女と通った銭湯、名物コロッケサンド、赤い公衆電話、サンダーバードのプラモデル、そして妖精のような白い犬。昭和40、50年代を舞台に、切実な人生が繋がってゆく―追憶と感動の連作集。
著者等紹介
朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪府生まれ。慶應義塾大学文学部卒。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。翌03年、「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。初の著書となった『都市伝説セピア』が直木賞候補となり、05年、『花まんま』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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相田うえお
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