出版社内容情報
殺された精密機械メーカー勤めの男は、女性経済評論家殺しの被害者とつながりが? 謎が深まり、得体の知れぬ犯罪組織が姿を現す。
内容説明
管内で発生した殺人事件の被害男性が、同時期に都内の別の場所で殺された女と接点があったことが判明。精密機械メーカー勤務の男とテレビでも活躍する女性経済評論家はどこでつながったのか―。意見の相違から本部内で浮き、捜査より外された岩倉刑事だったが、徐々に真相が明らかになる中、得体の知れぬ犯罪組織が姿を現す。定年まであと8年、“事件を呼ぶ”ベテラン刑事のシリーズ第3弾!書下ろし。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年に『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
516
読み終わってみれば、タイトルの意味がじわじわと沁みてくる。女優の恋人が渡米しちゃって、孤独にひたるガンさん。物語は、無断欠勤でクビになった元会社員が殺されたところから始まるが…。事件が解明されるにつれお話が国際的になっていくさまがスムーズで見事。ひとり娘との絡みも楽しい。次作品も含めて積んでいたわたしは勝ち組だな。蒲田の焼肉屋、訪れてみたい。2023/02/12
starbro
260
新型コロナウィルス対策購入シリーズ第十三弾、堂場 瞬一は、新作中心に読んでいる作家です。「ラストライン」シリーズ3作目、安定の面白さ、父娘の関係も良好でした。次の4作目は、迷路に嵌り、波乱の展開になるのでしょうか? 村上弘明が、刑事 岩倉 剛を渋く演じるテレビ東京系でのスペシャルドラマは、コロナの関係で延期のようです。 https://www.tv-tokyo.co.jp/lastline/ 2020/04/23
旅するランナー
194
南大田署岩倉刑事シリーズ、ラストライン③。やる気・本気・根気で殺人事件解決に突き進む。随所にベテランの味を感じる、聞き込み・取り調べ・推理思考。そして、得体の知れない犯罪組織の登場で、物語がいよいよ本格的に動き出し、続編も読METOいうことでしょう。2020/06/14
いつでも母さん
175
「警察も手を出さない方がいいものもある」何ともいや~な感じの川嶋の警告が不気味だ。シリーズ3巻目、拉致され怪我を負っても尚 最終防御線として前に進むのねガンさん。娘とは良好な関係だが実里のオーディションの行方も気になるし、あゝも次が読みたい。2020/03/12
KAZOO
133
シリーズ三作目です。主人公刑事は記憶力がよく本部から目をつけられています。今回は通り魔事件からそれ以前に発生した女性殺人事件との絡みなどがあったり、あるいは上司との関係から捜査本部から外されたりします。その間に娘とのやり取りで蒲田地区の料理店などの話が出てきて私には懐かしい部分が結構ありました。事件はトカゲのしっぽきりのような状況で終わりますが、今後は巨悪との対決が何冊かにわたって出てくるのでしょう。それが今回の題名となっていると感じました。2020/03/20