出版社内容情報
穏やかな正月を迎えた江戸。大店の一家惨殺が判明し、磐音はまたしても騒動に巻き込まれる。一方、許婚の奈緒にも危険が迫り……。
内容説明
正月を迎えた江戸。深川で浪人暮らしを続ける磐音は吉原入りを間近に控えた奈緒の身を案じながらも、大店の一家が無惨に殺された騒動に巻き込まれる。そして、奈緒の運命が大きく動く日。危険が迫っていることを知らされた磐音は、花魁道中を密かに見守る決意を固める。刃を向けられる奈緒。その時、磐音はどう動くのか!?
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。2018年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ナイスネイチャ
114
第5弾。今回は財政立て直しなど。奈緒の見受け金を肩代わりするのを私的感情に流されず断ったりとやきもき感はありました。2019/05/31
KAZOO
93
決定版の磐音シリーズ第5巻です。主人公の許嫁が吉原に入りお披露目の行列などがありそこにまた事件が起きたりします。江戸での生活で主人公が鰻裂きの仕事や用心棒の仕事をしたりとかなり忙しい生活があります。さらにはもとの藩の財政再建のためにも働き南町奉行の与力を助けたり目まぐるしい活躍があります。楽しめます。2019/04/28
とし
87
居眠り磐音決定版「龍天ノ門」5巻。8年振りの決定版再読、この時点で両替商今津屋吉右衛門さん、磐音の才を見いだしていたんですね、豊後関前藩主福坂実高さんの器量も大きい。 2020/07/09
ともくん
36
坂崎磐音の許嫁、奈緒が遂に吉原入り。 身請けも、ままならず日々、用心棒家業に精を出す磐音。 奈緒の身請けと、豊後関前藩の再建が 磐音の両肩に、伸し掛る。 一先ずは、日々の銭稼ぎに四苦八苦する磐音である。2023/01/26
yamatoshiuruhashi
30
平成31年4月配本、三巻のうちの二巻め。ついに奈緒さんは吉原に入ってしまった。今津屋さんは磐根のためなら千両を超える身請け金を出しても良いと考えていたらしいのに、磐根はそれを断ってしまう。私事だから... どうも、分かるようで分からぬ理屈。片や他の事件ではみすみす三千両の金を南町奉行所に進呈するような御働き。武士の美学か。それはさておき、娯楽時代小説としては面白い。一巻5話、それぞれが4場面に分かれて読みやすい。2019/04/18