文春文庫<br> 極悪鳥になる夢を見る

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文春文庫
極悪鳥になる夢を見る

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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167908409
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

スッポンに詫びつつ鍋を作り、病院の待ち時間に不穏な言葉を考え、阪神愛が止まらない知性派作家の意外な素顔満載のエッセイ集。これを読まずして貴志祐介は語れない!



『黒い家』『悪の教』『新世界より』『鍵のかかった部屋』……あの緻密な作品群を生み出した知性の意外な素顔とは。

ホラー、ミステリ、SFなど幅広いジャンルにわたって、挑戦的な作品を書き続けている著者による、デビュー以来の全エッセイから精選したエッセイ集。

作家としての思索や社会への提言のみならず、ある時は、小説もびっくりのホラーな出来事を、ある時はブラックなユーモアを、ある時は謎の日常生活を、ある時は溢れる野球愛を、絶妙な文章で綴っています。

謎多き“エンターテインメントの革新者”を、より知るための一冊。



文庫特別収録として、韓国での講演会の原稿「文学におけるヒューマニズムと悪について」収録。エンターテイメント作品という立ち位置の中で、なぜ大量殺戮などを描くのかが、明晰に述べられた名講演です。

貴志 祐介[キシ ユウスケ]

内容説明

ある時はスッポンに詫びつつ鍋を調理し、ある時はなぜ緑色の哺乳類がいないかを考察。またある時は読む者を不安にする早口言葉をひねり出し、阪神タイガースには常に無償の愛を注ぐ…当代一流の知性派作家の意外な素顔の数々。機知と刺激溢れる初エッセイ集。講演「文学におけるヒューマニズムと悪について」を文庫特別収録。

目次

針金

悪役の特権
鈴虫の王
架空の生き物の命名について
なぜ緑色の哺乳類はいないのか
なぜエスパーは、少女でなければならないか
女が?虎が?
偽ドキュメンタリーの真実
初出演〔ほか〕

著者等紹介

貴志祐介[キシユウスケ]
1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり『十三番目の人格‐ISOLA‐』と改題して刊行される。97年『黒い家』で日本ホラー小説大賞、2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、11年『ダークゾーン』で将棋ペンクラブ大賞特別賞を受賞する。10年刊行の『悪の教典』は山田風太郎賞を受賞し、同年、宝島社「このミステリーがすごい!2011」国内編第1位、週刊文春「2010年ミステリーベスト10」国内部門第1位に選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

107
貴志氏の多方面のジャンルに亘る創作活動を裏付けるかのような多岐に亘るテーマについて語ったエッセイ。どこかお堅いイメージのあった貴志氏のお茶目な部分が横溢しており、実に面白い。最もインパクトがあるのが作者の熱い阪神タイガース愛、甲子園愛である。いやはやこれほどの野球好き、阪神ファンだとは思わなかった。なんせ応援しすぎてメガフォンが壊れるほどだ。様々なジャンルに水準以上の作品を著し、そのほとんどが年間ベストのランキングにエントリーしているのは、この作者の拘りの強さだと感じた。創作の原動力を垣間見た思いがした。2024/06/27

のぶ

81
「黒い家」や「悪の経典」を書いている作家のエッセイ集なので、どんな内容か気になったが、ごく普通の人だった(趣味の範囲が広い)。デビュー前、保険会社に勤めていて、その経験が「黒い家」のプロットの参考になったというのは、大いに頷けた。作家は大抵本好きだが、貴志さんの読書量は特別。作家デビューし、先の見えない状態で会社を辞めて、苦しい生活が続いたとあるが、それでも読書量が落ちていないのは大変だと思った。好きな作家の一面が覗けて、楽しい読書だった。大きな新作がしばらく出ていないので、そちらも期待します。2017/06/22

えっくん

34
★★★☆☆貴志さん初のエッセイ集。豊富な語彙と技巧的な文体から、国語の受験問題にも出てきそうな文章もありました。貴志作品の原点にもなっている多種多様の生物の話、台湾紀行、四万十川でのキャンプ体験も印象的です。貴志さんも読書好きなだけに「すごい」を連発するほどお気に入りの本を紹介されていますが、本屋に通い立ち読みしながら長編を読了してしまった話も驚きです。熱烈な阪神タイガース・愛で貴志さんの新たな横顔を垣間見えたエッセイでした。それにしても「スッポンの首」「私は監視されている」の話はもはやホラーですね。2022/03/17

みなみ

25
貴志祐介のエッセイ集。ホラーっぽい話もあれば、旅行記もあり、作品の裏話もあってバラエティ豊か。早口言葉を自分で作ったり、小説のために実験をしたり何だか少し変わった人という印象。でも、目の付け所や色んな方面の知識の広さはすごい。「新世界より」での記載のこだわりには全く気付いていなかったので、もう一度読み返したくなった。2020/07/16

ちょん

23
エッセイとは思わずに購入。タイトルと表紙から勝手に色々想像してたのでちょっと残念だなーと思いながら読み始めたら…声に出してツッコミ入れたくなるくらい面白かったです(笑)インタビュー部分や絵画の解説はあまり魅力を感じなかったのですが、その他は本当に笑った笑った✨改めて貴志さんの作品も読みたいと思いました😊2023/01/19

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