出版社内容情報
スッポンに詫びつつ鍋を作り、病院の待ち時間に不穏な言葉を考え、阪神愛が止まらない知性派作家の意外な素顔満載のエッセイ集。これを読まずして貴志祐介は語れない!
『黒い家』『悪の教』『新世界より』『鍵のかかった部屋』……あの緻密な作品群を生み出した知性の意外な素顔とは。
ホラー、ミステリ、SFなど幅広いジャンルにわたって、挑戦的な作品を書き続けている著者による、デビュー以来の全エッセイから精選したエッセイ集。
作家としての思索や社会への提言のみならず、ある時は、小説もびっくりのホラーな出来事を、ある時はブラックなユーモアを、ある時は謎の日常生活を、ある時は溢れる野球愛を、絶妙な文章で綴っています。
謎多き“エンターテインメントの革新者”を、より知るための一冊。
文庫特別収録として、韓国での講演会の原稿「文学におけるヒューマニズムと悪について」収録。エンターテイメント作品という立ち位置の中で、なぜ大量殺戮などを描くのかが、明晰に述べられた名講演です。
貴志 祐介[キシ ユウスケ]
内容説明
ある時はスッポンに詫びつつ鍋を調理し、ある時はなぜ緑色の哺乳類がいないかを考察。またある時は読む者を不安にする早口言葉をひねり出し、阪神タイガースには常に無償の愛を注ぐ…当代一流の知性派作家の意外な素顔の数々。機知と刺激溢れる初エッセイ集。講演「文学におけるヒューマニズムと悪について」を文庫特別収録。
目次
針金
環
悪役の特権
鈴虫の王
架空の生き物の命名について
なぜ緑色の哺乳類はいないのか
なぜエスパーは、少女でなければならないか
女が?虎が?
偽ドキュメンタリーの真実
初出演〔ほか〕
著者等紹介
貴志祐介[キシユウスケ]
1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり『十三番目の人格‐ISOLA‐』と改題して刊行される。97年『黒い家』で日本ホラー小説大賞、2005年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、11年『ダークゾーン』で将棋ペンクラブ大賞特別賞を受賞する。10年刊行の『悪の教典』は山田風太郎賞を受賞し、同年、宝島社「このミステリーがすごい!2011」国内編第1位、週刊文春「2010年ミステリーベスト10」国内部門第1位に選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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