出版社内容情報
鬼平誕生50年を記念して、人気絶大の時代小説のベスト&ロングセラー「鬼平犯科帳シリーズ」全24巻を、【決定版】で順次刊行。
さらに読みやすい文字になり、カバーデザインも一新、全巻揃える楽しみも倍増。
鬼平の魅力から脱け出せなくなる第7巻。「雨乞い庄右衛門」「隠居金七百両」「はさみ撃ち」「掻掘のおけい」「泥鰌の和助始末」「寒月六間堀」「盗賊婚礼」の7篇を収録。
解説:中島梓
池波 正太郎[イケナミ ショウタロウ]
内容説明
この年二十の平蔵の長男・辰蔵は、剣術の稽古そっち退けで、女あそびに打ち込んでいる。いまは“芋の煮ころがしのような小むすめ”に夢中だ(「隠居金七百両」)。緩急自在の鬼平の魅力ここにあり。ほかに「雨乞い庄右衛門」「はさみ撃ち」「掻掘のおけい」「泥鰌の和助始末」「寒月六間堀」「盗賊婚礼」の全七篇を収録。
著者等紹介
池波正太郎[イケナミショウタロウ]
大正12(1923)年、東京に生れる。昭和30(1955)年、東京都職員を退職し、作家活動に入る。新国劇の舞台で多くの戯曲を発表し、35年、第43回直木賞を「錯乱」によって受賞。52年、第11回吉川英治文学賞を「鬼平犯科帳」その他により受賞する。63年、第36回菊池寛賞受賞。平成2(1990)年5月3日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
今回も7作収められています。昔読んだ時よりも男と女の関係が多いという気がしました。また木村忠吾もよく出てくるなあと思いました。今回は平蔵の息子の辰蔵が徐々に自分の役割に目覚めていく話があります。やはり人情にも厚い主人公と盗賊とのかかわりもかなりあります。主人公が若い頃にやくざな感じでいたこともこのような人物を作り上げているのでしょう。「隠居金七百両」と「泥鰌の和助始末」が印象に残りました。2023/06/08
ともくん
58
安定の面白さ。 安心して読める。 人情味溢れる平蔵の活躍に、読む手が止まらなくなる。2020/05/11
優希
49
緩急自在だからこそ鬼平は魅力的なのですね。それにしても辰蔵の女遊びは困ったものです。2023/03/08
金吾
38
鬼平の洒脱な点や悪には厳しいが人情味ある部分が好きです。「はさみ撃ち」「泥鰌の和助始末」「寒月六間堀」が良かったです。2022/05/17
金吾
26
予定調和のところはありますが、読むたびに鬼平の魅力に引き込まれます。「泥鰌の和助始末」はせつなくなります。2024/02/06