出版社内容情報
蓮次が吉原に通いつめるようになり、生まれて初めて恋の苦しさと嫉妬に翻弄されるおりん。一方、熙姫の大奥入りの話が進められ…。シリーズ第5弾! いま最も“読ませる”時代小説!
蓮次が吉原に通いつめるようになり、生まれて初めて恋の苦しさと嫉妬に翻弄されるおりん。一方、熙姫の大奥入りの話が進められ…。
篠 綾子[シノ アヤコ]
内容説明
おりんさんはかけがえのない人―と言ってくれた桜木蓮次が、頻繁に吉原に通っているという。人が変わったような蓮次の態度に傷つき、嫉妬と不安で息苦しい毎日を送るおりん。そんな折、蓮次の故郷・岩槻に行くことに。蓮次のことをもっと知りたいと思うおりんは、桜木家の過去を探らずにはいられなくなる。
著者等紹介
篠綾子[シノアヤコ]
1971年埼玉県生まれ。東京学芸大学卒。第4回健友館文学賞受賞作『春の夜の夢のごとく―新平家公達草紙』(健友館)でデビュー。短篇「虚空の花」で第12回九州さが大衆文学賞佳作受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
83
待ってた新刊。篠作家巧く、練りに練ってます。色んな事が動き始める感じ。なのに蓮次はお江戸を、そして、おりんから離れてしまうのですか?!そんな殺生です。この先、おりんがどんな着物を創るのか楽しみでもあるけれど、蓮次は必ず戻って来ますよね。だけどその時おりんを支えてる人がいたならどうしましょう・・煕姫が江戸に来ておりんと再会するのを想像するが簡単ではあるまい。柳沢保明が良い感じで絡んで来てるのもちょっと不気味だが楽しみ。勝手に妄想が膨らみます。解説にもあったが、タイトルも凝っていて毎回楽しむ私です。2016/09/10
優希
54
おりんの恋が色濃く描かれている印象を受けました。蓮次に愛の告白をされながらも、吉原通いの態度におりんも嫉妬しますよね。恋する女性はいつの時代も変わらないものです。2021/04/05
こみっくま🍏10
45
何となく今までで一番地味な展開に思えた。しかも色んな事や人物がごちゃついてて判りづらい点が多かった。桜木様の廓通いの噂とおりんにも冷たい態度なのはなぜ?と気になり読み進めたけどその終焉も唐突でなんか拍子抜けしてしまった。恋を知らなかったおりんが源氏物語の六条御息所の心情が分かるようになる程狂おしく嫉妬する様子は今までの彼女のイメージとはかけ離れてて違和感。恋は女性を変えてしまうとはいうけど^^;ちょいちょいおりんの仕事ぶりを助けてくれた柳沢保明という頭脳派イケメンが唯一好感触( ̄ー+ ̄)次巻が最終巻。 2017/04/10
はにこ
39
蓮次の生い立ちがついに明らかに。そして右近の本当の死因が分かる。それによって離ればなれになる二人。まぁ、この二人のハッピーエンドはちょっと浮かばなかったからねぇ。私から見ると蓮次はあんまり魅力的に見えないのよねぇ。恋は盲目ね。着物に命名するのは素敵!確かに愛着わきそう。源氏物語が出てくるので、久々に田辺聖子の源氏物語が読みたくなった。2021/08/18
ユメ
35
またもや篠綾子さんのストーリーテリングの巧みさに感嘆させられた。おりんは想い人桜木蓮次の過去を知ることとなり、前作の終盤で匂わされていた蓮次と塚原右近の関係も明らかになる。将軍継嗣問題という史実が見事に作中のドラマとなり、実在した人物と架空のキャラクターの絡め方も絶妙だ。また『源氏物語』という題材の料り方も巧い。私たちがおりんの物語に心動かされるように、おりんたちもまた源氏を読んでは恋に身を焦がした姫君たちに心を寄せて一喜一憂していたのだと思うと、人間の心の拠り所は何百年経っても変わらないのかもしれない。2018/03/26
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