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内容説明
なぜ日本人は、草木や山川までもが成仏できると考えるのか? なぜわれわれは「ご先祖様」をお祀りするのか?――ふだんは当たり前のこととして、何気なく見過ごされている何気ない日常の習慣、思考パターンにも、それぞれに隠された精神の歴史がある。縄文から現代まで。土偶から「ゆるキャラ」まで、日本思想史の第一人者とともに、さまざまな事象の中に「日本人の心の歴史」をたどる。
目次
序章 鳥居のある寺、死者を祀る社
第一章 聖性の覚醒--有史以前
第二章 定住する神々--始原から古代へ
第三章 救済者の探求--古代から中世へ
第四章 煉獄の拡張--中世から近世へ
第五章 還俗する来世ーー近世から近代へ
終章 神のゆくえ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデキ
55
古来からの日本人にとっての 「カミ」が、どういった存在であったか、そして、現世と彼岸の距離感が、それぞれの時代の宗教や思想を作っていったことを時代の流れとともに解説してくれています。 古代からの死者と生者の距離は、私が、思っていたよりも近かったように思いました また、東北の人形を使った供養のようにずっと昔からあったと思っていたことが、割に近世なってからと頭の中にあった感覚が、結構、周りの影響で作られていたことも知りました2023/02/03
tamami
46
途中で読み止め!にしていた本書でしたが、最近読友さんの感想を読み、積ん読棚から取り出した次第。原始古代から現代に至るまで、日本人の「カミ」との関わりの歴史を記述する。日本思想と言えば、時代ごとの事物や人物のあり方、言動が列記され、いわば年表を覚えるにも似た思いで接してきた記憶がある。本書は、そんなカミ思想を生み出してきた歴史風土の奥底に焦点を当て、時代時代の聖なるもの、カミ観念の要諦について、大変説得的に説明してくれる。あとがきによれば、著者が以前世に問うた著作は、わが国の学界では全く受け入れられなかった2022/02/26
Toska
20
日本人が信仰の対象としてきた「カミ」は、一神教的な大文字の神(God)とは大きく異なっている。時代ごとに千変万化する、とらえどころのない「カミ」の足跡をたどった労作。特定の宗教の神学を追いかければいいというものではなく、複雑怪奇で分かり辛いのに、スパスパ頭に入ってくる(ような気がする)のはひとえに著者の文才の賜物だろう。それほど読みやすいし面白い。古代・中世・近代と、それぞれの「カミ」の相貌に日本の歴史が深く刻み込まれている。2026/06/02
サネキ
17
縄文期から現代までの日本人とカミの関係性を概観している。古代まではまあこんなもんかと思っていたら、中世に入って急に引き込まれた👍人間と超越的存在が共存した古代から、カミが遠い存在となり、彼岸と此岸というような概念が生まれた中世、人間のカミの内在化が進み、ヒトガミが多く生まれ、現人神の誕生や神を自任するもの、イキガミが誕生した近世etc日本人がだんだんと現代の感覚になっていく感じが読んでいて楽しかった。2025/06/11
mstr_kk
12
すごい本! 日本の神についてのやさしい概説・入門書かと思って、軽い気持ちで読みはじめてみたら、驚愕。非常にユニークで濃密な議論が展開されていました。太古の昔から日本列島に生きてきた人々の精神の歴史として、明快な見通しを示してくれる、日本思想史のエッセンスといえる一冊。「日本古来のアニミズム」みたいな陳腐なイメージがくつがえされます。とても勉強になりましたし、納得させられたのですが、去年出たばかりの本で、著者独自の見解が刺激的である分、これがどれくらい定説として認められるのかはちょっとわかりません。2022/01/01
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