出版社内容情報
週刊文春好評連載エッセイ。世の混迷ぶりにもはや呆れ果てた著者の目は、古い映画はもとより若者向けの映画に鋭くも暖かく注がれる。
老作家はこの時代、何をよすがに生きるのか
週刊文春好評連載エッセイ。世の混迷ぶりにもはや呆れ果てた著者の目は、古い映画はもとより若者向けの映画に鋭くも暖かく注がれる。
内容説明
週刊文春連載エッセイの第15弾は、いつにも増して映画の話題が多くなった。世の中の混迷ぶりにもはや呆れ果てた作家の目は、古い映画はもとより、若者向けの映画にも鋭く暖かく注がれる。「幕末太陽伝」、「桐島、部活やめるってよ」、綾瀬はるか―。希代の見巧者がエンターテインメントの真髄を語り尽くす。
目次
年の初めのメロドラマ談義
“特撮”の魅力
不安な正月と“呪われた映画”
意地の汚いはなし
「運命の人」のドラマ化
気が重かった新年
春を待ちながら
二月は映画賞のとき
淡島千景さんの想い出
平成めちゃくちゃ物語〔ほか〕
著者等紹介
小林信彦[コバヤシノブヒコ]
昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨新人賞受賞。平成18(2006)年、「うらなり」で第54回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えか
28
週刊文春の2012年のコラム。引き続き3.11の問題に憤りを覚える。カイワレの菅から、ドジョウの野田に代わった内閣や、大本営発表しかしないマスコミに絶望しつつも、徐々にではあるが、エンターテイメントの話題も戻ってくる。戦時中の円谷特撮や淡島千景さんの思い出。“桐島部活やめるってよ”などの新作映画の話。東京の酉の市、歳によって三の酉まであるんだ。2023/09/15
浅香山三郎
8
2012年分の『週刊文春』連載エッセイをまとめたもの。「人生は五十一から」、「本音を申せば」のシリーズは、文庫で全部買つてゐる。(『週刊文春』は何時も読んでゐる訳ではなく、喫茶店にあるのをたまに読むだけ。)本書は、タイトル通り映画の批評が多く、私自身は映画を余り見ないので実感として分からないところも多々ある。しかし、映画の筋立てや面白さのポイントをまとめる手際の良さは、さすが。『黄金を抱いて翔ベ』、原作は読んだがやはり映画も見るべきといふことを教へられる。2016/02/02
辻本 敏久
2
お酒飲むと映画の話と人の悪口ばかり言ってます。2016/04/25
やいとや
2
一番最後の記が、「スケソウダラの配給待ちみたい」(なぜタラ?)とか、桐谷美玲のカレンダー買ったりとか、そこはかとない笑いがあってよい。2016/01/13