文春文庫<br> 花鳥

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文春文庫
花鳥

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  • サイズ 文庫判/ページ数 377p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167904890
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

浅草の寺の住職の娘・輝を救ってくれた若者は、後の将軍・家宣だった。7代将軍・家継の生母・月光院の激動の生涯を描く傑作長編。

7代将軍の生母、月光院の生涯を描く長編。

5代将軍・綱吉が発した「生類憐れみの令」への恐怖で
傷ついた小鳥を助けられず途方に暮れていた浅草の住職の娘・輝を救った若者は、
後の6代将軍家宣だった。
思いがけぬ成り行きが続いての大奥入り、7代将軍の生母・月光院となった輝。
未曾有の大事件「絵島生島事件」に遭遇して、腹心の絵島を失うまでの
激動の生涯を、丁寧な女性の心理描写で人気の藤原緋沙子が描く。

清らかに必死に生きた聡明な女性・月光院への
共感と哀切が湧き上がる傑作長編。

内容説明

徳川綱吉が発布した生類憐れみの令により、傷ついた小鳥を助けることも叶わず、布にくるみ抱えて少女は佇んでいた。ふいに声をかけられ振り返ると、白馬に跨った武家がじっと見つめている。後の将軍家継の生母月光院と、6代将軍家宣の運命の出会いであった―月光院の波瀾に満ちた生涯を清冽に描いた傑作長篇。

著者等紹介

藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。小松左京主宰の創作教室「創翔塾」出身(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

43
月光院を主人公にしているのに興味がわきました。しみじみとした美しい時代小説だと思います。 2022/02/25

makimaki

6
歴史物、いろいろ読んではいますが、実はあんまり大奥関係は知らなくて。これは、読みやすく面白かったです。6代将軍家宣。功績と引き換えにあまりにも短命。佐々木裕一著「浪人若様新見左近」ではお若くとてもお元気なのですけどね。どちらも楽しめます。 2016/07/26

yamakujira

5
絵島ではなく月光院を主人公にしていることに興味をそそられた。天英院と競うだけの権力志向もあっただろうに、月光院が無私無欲で聡明な女性として美化されすぎてる気がするし、主人公のキャラとしても、もっと我欲を見せてくれた方が魅力的なのになぁ。男たちの政争があっさりとして物足りないけれど、大奥という隔離された世界から見た距離感が伝わるようでもある。先代の愚行を改めた家宣にしたって、財政逼迫なのに、江戸城の改修とか軍船の建造とか鷹狩りの復活とかに散財してるのだから、決して名君じゃないよねぇ。 (★★★☆☆)2018/06/07

おさと

4
どろどろしてなくてよかった。2023/07/11

四谷/まい

2
月光院の人物像には諸説あるようだが本作は非常に美しく聡明なキャラクターとして描かれている。少しきれいすぎる気もしたが小説なのでこんな造形もいいかもしれない。大奥最大のスキャンダルとして有名な絵島生島事件の絵島が仕えていたのが月光院だった。作中で事件は冤罪となっているが実際はどうなのだろうか。様々な解釈や切り口で新しい印象をその都度感じられるのが時代小説の良いところかもしれない。2016/10/15

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