出版社内容情報
心身ともに枯れてこそ隠居ができる。はずなのに、中国問題からモノ忘れ問題まで納得のいかないことが次々と……爆笑エッセイ集。
楽隠居とはかくも難しい。爽快エッセイ集
心身ともに枯れてこそ隠居ができる。はずなのに、中国問題からモノ忘れ問題まで納得のいかないことが次々と……爆笑エッセイ集。
内容説明
長きにわたる孤軍奮闘・七転八倒の日々の果て、ついに90歳を迎えた佐藤愛子さん。楽隠居を目指したはずが、猪突猛進の性向は変わらない。世相も面妖でけったいなことばかり。「―こうしてはいられない!」駆け出す思いになった愛子さんが向かった先は?3・11後の日本を、世相を、そして自分を鋭く考察したエッセイ集。
目次
夢は楽隠居
アルバイト考
地震雑感
ぬくぬくを排す
モゴモゴ考
嘘くらべ
時は流れぬ
真夏の白昼夢
その時がきた
唖然呆然
平成井戸端会議
行列癖
あわれ恋猫
想像力合戦
前世紀の遺物は語る
孤軍奮闘
怖い話
独特の常識
お化け屋敷今昔
今はただ、へーェというのみ
私の教訓
元気の源は…
これにて消えます
著者等紹介
佐藤愛子[サトウアイコ]
大正12年大阪生まれ。甲南高女卒業。戦後「文芸首都」の同人となり小説を書き始める。昭和44年「戦いすんで日が暮れて」で第61回直木賞を、昭和54年「幸福の絵」で第18回女流文学賞を受賞。90歳を越えて刊行された最新作「晩鐘」で紫式部文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うろん
10
愛子さんの衰えぬパワーに圧倒されます。2016/12/06
さんご
2
なんか変だなともやもやしてたことをズバッといってくれてて「そうなのよ!」と激しく同意すること多し。おこりんぼ将軍健在かと思いきや、徒労感や諦念もみえ、ちょっとさびしくなってしまった。2015/10/02
井ノ上満幸
1
中学の頃、好きでよくエッセイを読んでいた佐藤愛子さんの新刊エッセイが出ているのを書店で見つけてうれしくなり久しぶりに読みました。90才超えている?とてもそんな様子はうかがえず相変わらずの愛子節!ボケているなんてとんでもない、どれもごもっともな事ばかり!お嬢さんとのやり取りは相変わらず健在だし、20才の孫とのちぐはぐさが更に時代を重ねて面白い。ただ世間の常識にもはや闘う気力も失せ、静かに消えたいととの弱気も出て、長生きすることはもはやお祝いではない現代に複雑な気持ちも残りました。2015/10/10
kobayo
1
歯切れのよさに感じ入るばかり。本質を見抜けるようにならないと、と深く思った。新聞の記事をいれて手紙をだしたくなる読者の気持ちがわかる。2015/09/13
あおい
0
図書館本。「夢は楽隠居」で始まるエッセイ、90才を迎えた愛子さんは初っ端からお怒りです、、、世間に、家族に、はたまた飼い猫の恋愛問題まで、、、ひとかどの人物なので一家言も二家言もお持ちと思いますので~「老兵は消えます」と結んでますけど~いつまでも消えられないと思います 2017/07/23