出版社内容情報
連載千回突破の新宿赤マント。マグロを釣ったりビールを飲んだり痛風に怯えたり。そんな日々に訪れた震災。シーナもガシガシ揺れた。
風に吹かれて1000回。「週刊文春」連載エッセイ
連載千回を超え今日も好調。モデルデビューしたかと思えば沖縄でマグロ釣り……と東奔西走の日々、大震災でシーナも激しく揺れた。計画停電の街で思う。ガス燈くらいで満足なのだ。
内容説明
連載千回を突破!六十代も後半になったシーナだが、人生まだ何があるか分からない。ファッションモデルデビューを果たし、無縁と思われた痛風の恐怖に怯え、沖縄でマグロを釣る…そんな日々にやってきた大震災。計画停電の夜、暗い街で思う。日本の夜は明るすぎた。ガス燈くらいの「光」で満足なのだ。
目次
異次元へのほっつき歩き
『脳単』を知っているか
でっかい焚き火をしたいなあ
さまよえる家
発作的モデル体験記
かみつ木の愛
マグロを釣った
泣き叫ぶ地球
春は海苔サン
高野山で考えたこと〔ほか〕
著者等紹介
椎名誠[シイナマコト]
昭和19(1944)年、東京生れ。作家。吉川英治文学新人賞を受賞した「犬の系譜」(講談社文庫)、日本SF大賞を受賞した「アド・バード」、「岳物語」(以上、集英社文庫)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
41
歳を取ると人は正直になる。格好を付けないぶん丸くなるが、染みついた怨嗟や執着によって因業にもなる。椎名誠も少し因業が出てきたけど、却って親しみ易くなった。本書は2010〜11年の連載。暴言も武勇伝も穏やかになり、無理をしていない。あくまで一個人を貫くところは相変わらずで頼もしい。業界誌や「本の雑誌」で、カタチが出来上がるまでの熱中時代を回想する。自分にとって、それが組織に関わる限界だと顧みる。己を悟った安らぎと少しの寂しさが感じられた。自分の煩悩を笑いながら生きていきたいものだ。2020/03/09
生活相談屋
7
椎名さんの赤マントシリーズ。ホントに読むの久しぶりだ。聞けばもう赤マントシリーズは完結しているとのこと。特に毎回出るのを楽しみにしていたわけでもないが、古本屋で読んでないものを見かければ、必ず買ってく本だった(大概100円だったというのもあるけど)。この本で椎名さんがもう70歳!と書いてあってビックリした。あの永遠の少年、椎名誠ももうおじいさんなのか。読んで明るい気分にさせてくれる、数少ないエッセイがまたひとつ終わってしまったのだなあ。2016/06/27
ikedama99
6
新宿赤マントシリーズも、2011年に突入、震災の話もあり、最近読んでいる震災関連の内容とかみ合ってくる。ただ、雰囲気はいつものシーナさんの通りで、テンポよく読むことができた。連載1000回突破・・というのもすごいな。週刊誌なので、単純に20年近くなる。最初の頃に比べて、内容も多岐にわたってきたと思う。出版した文庫本の名前を覚えて、先日5冊ほど衝動買い。これから楽しみます。2015/03/06
ユウ タム
5
赤マントシリーズはやっぱり良いね‼︎ あ〜ビールが飲みたくなっちゃう(<_<)ってかシーナさん、とても心配をしていたんだけど、やっぱり痛風になってしまったのね(笑)2015/07/28
Koji
5
このシリーズは絶妙に硬派な文章が良いと思います。時期的に震災関連のことが中途半端で切れるのが残念。2015/03/26