文春文庫<br> 熱源

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文春文庫
熱源

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  • サイズ 文庫判/ページ数 490p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167919023
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

樺太(サハリン)で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。開拓使たちに故郷を奪われ、集団移住を強いられたのち、天然痘やコレラの流行で妻や多くの友人たちを亡くした彼は、やがて山辺安之助と名前を変え、ふたたび樺太に戻ることを志す。
一方、ブロニスワフ・ピウスツキは、リトアニアに生まれた。ロシアの強烈な同化政策により母語であるポーランド語を話すことも許されなかった彼は、皇帝の暗殺計画に巻き込まれ、苦役囚として樺太に送られる。
日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。
文明を押し付けられ、それによってアイデンティティを揺るがされた経験を持つ二人が、樺太で出会い、自らが守り継ぎたいものの正体に辿り着く。

樺太の厳しい風土やアイヌの風俗が鮮やかに描き出され、
国家や民族、思想を超え、人と人が共に生きる姿が示される。
金田一京助がその半生を「あいぬ物語」としてまとめた山辺安之助の生涯を軸に描かれた、
読者の心に「熱」を残さずにはおかない書き下ろし歴史大作。

内容説明

明治期に樺太で生まれたアイヌ、ヤヨマネクフ。リトアニアに生まれたブロニスワフ・ピウスツキ。日本人にされそうになったアイヌと、ロシア人にされそうになったポーランド人。文明を押し付けられ、同化政策によりアイデンティティをも揺るがされた二人の“熱”と“軌跡”を描く、冒険歴史小説。直木賞受賞作。

著者等紹介

川越宗一[カワゴエソウイチ]
1978年鹿児島県生まれ、大阪府出身。龍谷大学文学部史学科中退。2018年『天地に燦たり』で第25回松本清張賞を受賞しデビュー。19年8月刊行の『熱源』で第9回本屋が選ぶ時代小説大賞、第162回直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おたま

121
樺太のアイヌであり、大日本帝国によって日本人として生きることになるヤヨマネクフ。ポーランド人でありながら、ロシアに故国を奪われ、皇帝暗殺に関わったとしてサハリン(樺太)に流刑になったブロニスワフ・ピウスツキ。彼等二人の人生の交差を中心に、故郷を奪われ、「国家」に翻弄される人々を描く群像劇でもある。国家は人々に様々な従属を強要するが、人々は故郷や人と人の関係の中で、時に生きることを励まされたり、時に強烈な「熱」を感じとったりする。1880年代から第二次世界大戦後までを描いた重厚な「熱」に満ちた作品。2022/12/02

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

121
直木賞と言う以外に何の事前情報も無く読んだ一冊。明治期に樺太で生まれたアイヌ、ヤノマネフク。政治犯として樺太に流刑となったポーランド人、ピウスツキ。強国に支配され異文化を押し付けられる人々。現在の日本と言う国に日本人として生まれ育った私には、「民族のアイデンティティを守る」と言う事が今ひとつ実感が湧かないのだが、それはある意味幸せな事なのだろう。読み進めていく内に「金田一京介」や「白瀬矗」など実在の人物が登場するので、おや?と思い調べてみたら、実話ベースのフィクションだったとは!これは驚きでした。★★★★2022/08/02

あきぽん

97
明治前期~第2次世界大戦にいたる樺太をめぐるアイヌ、ロシア、日本の壮大な群像劇。人間は自分がマジョリティであると快、マイノリティであると不快を感じる生き物だ。そんな中、宿命的にマイノリティである彼らは時代や運命に翻弄され、絶望を感じる時があっても力強く、生きる。漫画「ゴールデンカムイ」に挫折したけどアイヌについて知りたい自分は、この小説の文庫化を待ち望んでいました。2022/09/30

クプクプ

89
川越宗一の本は初めて読みました。登場人物は、ほとんど理解できませんでしたが、サハリンが日本領だったことがあり、日本語の地名がついていることに、ロマンを感じました。母が北海道出身なので、アイヌ人への差別の歴史は少し知っていましたが、アイヌ人の習慣や誇りは今回の読書で初めて知りました。アイヌ人の文化が、文明によって滅ぼされることへの抵抗は、しっかりと描かれていました。私は20代の頃、趣味の昆虫採集が目的で、一人で一か月、車で北海道を旅行しました。人間が生きるための情熱を持ち続けることの大切さを知った読書でした2023/10/03

てぃと

78
樺太を舞台に、近代化の波に揉まれながらも自らのアイデンティティを通しながら生き抜いたアイヌと、祖国の独立運動に翻弄されるポーランド人の目線で描かれた群像劇。読みながら色々と考えさせられることも多く、心に響いてくるフレーズや場面も多々あって、生きることの尊さを強く感じさせてくれる良い作品だと思いました。とても面白かった!お薦めの小説です。2022/08/08

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