文春文庫<br> 見出された恋―「金閣寺」への船出

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文春文庫
見出された恋―「金閣寺」への船出

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167901639
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

三島由紀夫には焦がれるほど結婚を望んだ女性がいた――若き三島の秘められた恋を、実話をもとに絢爛たる文体で小説に仕立てた傑作。

テレビでおなじみの作家・岩下尚史が描く三島由紀夫の知られざる物語。
舞台は、約50年前の東京。赤坂の一流料亭の長女として、絹に覆われ贅沢に育った19歳の満佐子は、才気あふれる一人の文士と出逢う。本来、住む世界が違うはずの二人はなぜか強く惹かれあい、逢瀬を重ねるうちに、男はある??決心?≠?固める。若き三島由紀夫の秘められた恋を、実話をもとに絢爛たる文体で小説に仕立てた傑作。

内容説明

舞台は約50年前の東京。赤坂の一流料亭の長女として、絹に覆われ贅沢に育った19歳の満佐子は、才気あふれる一人の文士と出逢う。本来、住む世界が違うはずの二人はなぜか強く惹かれあい、逢瀬を重ねるうちに男はある“決心”を固める―。若き三島由紀夫の知られざる恋を、実話をもとに絢爛たる文体で小説に仕立てた傑作。

著者等紹介

岩下尚史[イワシタヒサフミ]
昭和36年生まれ。國學院大學文学部卒業後、新橋演舞場に入社、企画室長として、「東をどり」の制作に携わる。幕末から平成にいたる新橋花柳界の調査研究を進め、社史『新橋と演舞場の七十年』を編纂。退社後、芸者の発生と変遷を古代の巫女にまで遡る斬新な解釈で解き明かした『芸者論 神々に扮することを忘れた日本人』を著し、第20回和辻哲郎文化賞を受賞。現在はテレビのコメンテーターとしても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

安南

37
三島由紀夫、若き日の恋を描く。鏡花かと思うようなゆかしい語り。明治生まれの作家のようだが、実際は1961年生まれ。元新橋演舞場企画室長。持ち前の人柄と人脈からこの恋物語が書かれることになったのだろう。美しい日本語に酔いしれた。三島に興味がなくても、しばい(歌舞伎)と花柳界、着物に興味があれば存分に楽しめる。寧ろ、ここでの三島は影が薄い。まるでヒロインの引き立て役だ。3年間ほぼ毎日違う意匠の着物を着て逢引したというヒロイン。それだけに着物の描写は垂涎もの。身悶えしてしまう程だ。2014/09/13

しびぞう

2
濃い!濃いわ!特に冒頭!ひょっとしたら三島の「春の雪」を意識しての書き出しだったのだろうか。狭い紙面に散りばめどころかぎっしりと詰め込まれた絢爛豪華な単語達は圧巻だった。2017/04/19

Noelle

2
確かにね、この本を読めば、皆さんが小説ではなく実録を読みたいと思うのも無理はない。隔靴掻痒の思いに誰しもかられることだろう。で、「ヒタメン」な訳ですね。逆の順で読んだので、改めて「ヒタメン」も読みたくなった。若き三島がこんなにも美しい恋をしていて良かったなあと、しみじみ思う。それがちゃんと小説にいかされているのだから。それは、時代下った今の私たちにとっても三島作品を堪能できる幸福であるのだから。2014/09/30

Gon太

1
面白かった。待合せ場所と時間を名刺の裏に書いて渡す。うっとりしてしまった。岩下さんも綺麗な美しい言葉を使われるなぁ。2017/05/30

Crystal.B

1
かつて初期の三島文学の美し(すぎる)い日本語には瞠目したものでした。こんな恋があったとは・・・美智子様とお見合いめいた邂逅があったことはなんとなく知っていましたが、ある意味こういう「こなれた」女性が本来の好みだったのかもしれないなと納得しました。生き方といい、最期といい、明らかにM要素満載なのですが、タカビー女が好きだったのは「やっぱりね〜!」です。こういう三島、嫌いじゃありませんが^^;TVで観る著者ハコちゃんは更にインテリになったおすぎというイメージでしたが、文才あるのね、違った意味で見直しました。2015/05/11

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