出版社内容情報
江戸の名探偵・岡っ引の平次が知恵と人情で事件を解決。時代小説ファンもミステリファンも必読の傑作選。八篇収録。
内容説明
「親分、大変だッ」今日もガラッ八が決まり文句とともに、江戸開府以来の捕物名人・銭形平次の元へ飛んでくる。花見で賑わう飛鳥山、虚無僧姿に竹光が仇討ちを演じる茶番劇。それが一変、真剣による殺人劇に―顔の見えない下手人を平次の明智が探る表題作など傑作揃い。江戸情緒と人情の捕物帖傑作選第二弾。
著者等紹介
野村胡堂[ノムラコドウ]
明治15(1882)年、岩手県紫波郡生まれ。旧制一高を卒業し、東京帝国大学法科大学を中退した後、報知新聞社に入社。記者として勤務する傍ら「オール讀物」創刊号から連載の「銭形平次捕物控」など執筆活動を続け、後に専業作家に。「あらえびす」の筆名でレコード音楽の評論も行っていた。昭和38(1963)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
60
江戸情緒と人情を感じました。ミステリー要素も含んでいて、和製シャーロック・ホームズ的な空気も漂っています。銭を投げる場面は減ったものの、ガラッ八の動きが活発になっていました。2020/12/02
いりあ
21
野村胡堂が"文藝春秋オール讀物號"に発表した捕物帳シリーズの傑作選第2巻。時代劇"銭形平次"の原作ですが、勧善懲悪型を求めると肩透かしをくらいます。単に犯人を見つけ出して成敗するというよりも、人情に熱い部分が多く描かれています。ちょうど大岡越前のような感じでしょうか。そして、シャーロック・ホームズ的なミステリー部分も健在なので、十分に楽しめます。しかし、ほとんど銭を投げてくれません。それなのに銭形平次って名乗って大丈夫なのか?2015/02/04
たーくん
10
再読→→→「親分、大変だッ」今日もガラッ八が決まり文句とともに、江戸開府以来の捕物名人・銭形平次の元へ飛んでくる。花見で賑わう飛鳥山、虚無僧姿に竹光が仇討ちを演じる茶番劇。それが一変、真剣による殺人劇に―顔の見えない下手人を平次の明智が探る表題作など傑作揃い。江戸情緒と人情の捕物帖傑作選第二弾。2021/04/01
ヌーン
3
あまり銭を投げない平次ですが、それでもやっぱり投げる話はあるのでした 巻末の随筆に現代の汚職について嘆いておられましたが、なんのなんの、昔だってあったに違いない、と思います 人間のやる事に昔も今もないだろうよ ねぇ2022/06/13
たーくん
3
いいものは時を経ても面白い。解説等を読み、著者の博識と勤勉さには恐れ入った。傑作選ではなく、本編を読みたくなる。2014/08/19
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