月岡草飛の謎

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月岡草飛の謎

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  • サイズ 46判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163911724
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

俳人・月岡草飛は妻を亡くして気まま放題。欲望のままに突き進み、いつしか異界に迷いこむ。名手が贈る、ブラック&ナンセンスな奇譚集。

著者等紹介

松浦寿輝[マツウラヒサキ]
1954年東京生まれ。詩人、小説家、東京大学名誉教授。詩集『冬の本』で88年高見順賞受賞。評論『エッフェル塔試論』で95年吉田秀和賞、96年『折口信夫論』で三島由紀夫賞、2000年『知の庭園―19世紀パリの空間装置』で芸術選奨文部大臣賞受賞。同年「花腐し」で芥川賞、05年『あやめ 鰈 ひかがみ』で木山捷平文学賞、『半島』で読売文学賞、09年詩集『吃水都市』で萩原朔太郎賞、14年詩集『afterwards』で鮎川信夫賞、15年評論『明治の表象空間』で毎日芸術賞特別賞、17年『名誉と恍惚』で谷崎潤一郎賞、19年『人外』で野間文芸賞を受賞。19年、日本芸術院賞を受賞、日本芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

salvia

5
痴呆ファンタジー?とくすくす笑いながら読み始めたものの、ブラック・ユーモアの奥にあるものを探るうちに考え込んでしまった。主人公である道楽者で教養豊かな老俳諧師は、生きる欲望に貪欲でありつつも近付きつつある死を恐れ、虚と実の曖昧な境に漂う。作者は『黄昏客思』では「加齢とは世界から謎が減少していくこと」と書いていたが、この小説では最後に「この面白い人生をこの先まだまだ楽しませてもらわねば」と老俳諧師に言わせている。チャーミングな老いを描いていると思う。2020/09/24

カミツレ

3
連作短編。冒頭の「ラジオ番組の謎」。著者がパーソナリティをしていたラジオ番組があった、と思いリアルな感じでしたが、いつしか幻想世界へ突入していました。 この現実から幻想へするりと移行する感覚がいいです。 「途中の茶店の怪」黄昏時、河原を歩いていて寂れた茶店でひと時過ごす話。賽の河原みたい、茶店の痩せたお爺さんは幽鬼? 「人類存続研究所」犬になれる方法があるとは知りませんでした。今後も幻想と現実のあわいを期待してます 2022/01/27

chuji

2
久喜市立中央図書館の本。2020年2月初版。初出「文學界」2016年1月号~2019年11月号にかけて。謎が多くてよくわからない、、、、、、、2020/03/20

りーよ

2
最初は何が何だかよくわからなくて、途中でこの御老人はボケているのでは?と思ったが、どうもそういうわけでもなさそう。説明がつきそうでつかない、幻想的とも言い難い不思議な世界だった。本の帯にブラック&ナンセンスとあったので、そういうものと思ってこの滅茶苦茶さを楽しむのが良さそう。たまには物語に置いていかれたような、ポカンとした気分になるのも面白い。2020/03/08

空飛び猫

1
現実から切れ目なく続く異世界 そこでみたものは、果たして2021/01/05

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