文春文庫<br> プロメテウスの涙

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文春文庫
プロメテウスの涙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167794026
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

激しい発作に襲われる少女・あや香。米国の医療刑務所で地獄の責め苦を受ける不死の死刑囚。時空を超えて2人をつなぐ運命の桎梏とは。

内容説明

神様、私を助けてください―原因不明の異常なトランス状態に襲われる少女・あや香。精神科医の涼子は、アメリカで医師として活躍する親友・祐美を頼りに、あや香の治療に挑み始める。一方の祐美は、医療刑務所で不死身の死刑囚と向き合ううち、あや香と死刑囚とを結ぶ驚くべきつながりに辿り着くが…。

著者等紹介

乾ルカ[イヌイルカ]
1970年、北海道生まれ。短大卒業後、銀行員を経て、資格予備校でアルバイトをしながら、小説の執筆を始める。2006年に「夏光」で第86回オール讀物新人賞を受賞。著書に「あの日にかえりたい」(第143回直木賞候補)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

79
SFなのか、ホラーなのか、サスペンスなのか、医療者なのか。閉塞感のある気味の悪い話だったけど、いざ解決にむけてのスピードは良かったと思う。プロメテウスが語られるところとかぞくぞくしましたよ。表紙は現代美術で人気を誇る橋爪彩さん。綺麗だけどどことなく怖い感じが内容にあっていた。2019/03/20

財布にジャック

75
乾さんの「四龍海城」が、あまりにもお気に入りの為、それと比べちゃうせいなのか、どうも乗り切れないというのか正直な感想です。想定の範囲内の展開だし、読んでいて暗い気持ちにさせられるので通勤電車の中で読んでいて、お仕事前にテンションが下がってしまいました。それでも、私の中での乾さんは注目作家さんであることに変わりはありません。2013/06/13

アイゼナハ@灯れ松明の火

49
『彼らが11歳の誕生日を迎えることはない。』突然何の前触れもなく,まるで人格が変わったかのように指や手を振り回し,奇声を上げる発作を抱えた少女と,遠く海を渡ったアメリカはバージニアで60年近く収監されている「死なない」死刑囚サターン16を結ぶ関係とは。神様も罪なことをなさる…と言うと怒られそうなので,今回は自分が納得できるかどうかは別にして,患者のために,与えられたピースを目の前の隙間にはめ込んでいった二人の女医さんに拍手を。不思議な関係のこの二人,またどこかでお目にかかれるといいな。2013/05/22

カナティ

49
「ばくりや」「てふてふ荘~」に続き3作目。激しい発作に襲われ不可思議な行動をする少女、殺しても死なない死刑囚。何の共通点もないように見えるが、あることをきっかけに繋がりが見えてくる。少女の担当医師・涼子と死刑囚の担当に自らなった祐美が友達、という時点で出来過ぎ感も否めないけれど、そこにギリシャ神話のプロメテウスを絡めてくるのは上手いなぁと思いました。帯には“サスペンススリラー”との謳いでしたがホラーと言うかオカルトっぽい雰囲気を醸し出していました。若干グロい部分もありましたが、面白かったです!2013/02/05

dr2006

47
凄く面白かった。面白いといっても医療をベースとしたホラーサスペンスなので、愉快という意味ではないのだが、二人のドクター涼子@札幌と祐美@D.C.がそれぞれのクランケの案件が徐々につながっていく様は、ミステリー感もあって読み手を飽きさせず、ページをめくる手がとまらない。同作者の「てふてふ荘」や「メグル」とは別次元のストーリーで、これ同じ人?って思いながら、実にわくわくした。抽斗が多い乾ルカさん、これからも目が離せない!良かった。2015/07/20

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