文春文庫<br> 伏―贋作・里見八犬伝

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文春文庫
伏―贋作・里見八犬伝

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  • サイズ 文庫判/ページ数 473p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167784065
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

娘で猟師の浜路は江戸に跋扈する人と犬の子孫「伏」を狩りに兄の元へやってきた。里見の家に端を発した長きに亘る因果の輪が今開く。

内容説明

伏―人であって人でなく、犬の血が流れる異形の者―による凶悪事件が頻発し、幕府はその首に懸賞金をかけた。ちっちゃな女の子の猟師・浜路は兄に誘われ、江戸へ伏狩りにやってきた。伏をめぐる、世にも不思議な因果の輪。光と影、背中あわせにあるものたちを色鮮やかに描く傑作エンターテインメント。

著者等紹介

桜庭一樹[サクラバカズキ]
1999年、「夜空に、満天の星」(『AD2015隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』)で第1回ファミ通エンタテインメント大賞に佳作入選。2003年開始の“GOSICK”シリーズで多くの読者を獲得する。07年『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞を受賞。08年『私の男』で第138回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とら

210
里見八犬伝―受験で文学史にて有名な作品として名前だけは勉強した記憶があるな~くらいの知識しか持ち合わせていなかった。贋作ということで原作の内容は一応掴めたけど、知らなくても楽しめたし、贋作の方がより真実を語っているとか作中で言っていた…あれ、これは何を信じれば良いのだろう?笑 これを読んだことによりもちろんのこと原作に興味を持つことが出来たので読んでみたいが、原作は全98巻、106冊の大作らしく…笑 それならグイン・サーガ読みたいなあと思うのです笑 ダイジェスト版とかあったら嬉しいなあとか思う今日この頃。2013/10/16

らる

185
映画公開日に間に合わなかった!インフルのおかげ読む暇ができました。桜庭さんの本は登場人物がみな素敵です。個性的で当たり前かもしれませんが、南総里見八犬伝を知らなくても読みやすいですね。もしかしたら本当に伏はいるかも…なんて思っちゃいます。笑自分を信じてまっすぐ狩る浜路。伏姫と八房に生き方を問い、悩み、それでも本能のおもむくままに自由に生きる伏。彼らは命をかけて闘うライバルか。他の方々はイマイチという意見が多いようですが、私は好きです。「生きるってこういうことか!」という新しい見方もできました。2012/10/21

katsubek

120
いやぁ、重い重い。重いのに面白い。いろんなところに二重構造が張りめぐらされていて、二項対立・シンメトリーの嵐! どこまでが夢でどこからが現実(うつつ)であるのかが不分明であることが、腹立つほどに心地よい。「贋作」とは、よくぞ言ったものだ。確かに映像化したくなる小説だよ、これは。というか、小説の段階で十分ビジュアルで、さて、これをどう料理するのか。映画を見てみたい気はする。でも、この本、本当はこの十倍ぐらいの長さがあってもいいくらいの内容だよなぁ。2012/10/14

ゴンゾウ@新潮部

111
子供の頃にとても流行った八犬伝。本作では伏姫ゆかりの八犬士とはいかなかった。 原作と全く異なる作品。これはこれで面白いんだが、小説と言うよりは劇画を読んでる読後感でした。浜路と信乃は確か許婚じゃなかったかんと思いながら読んでました。2016/01/09

雨川 海

102
伏と言う字を分解すると、人と犬。江戸に出没する犬人間と、賞金稼ぎの追いかけっこが描かれます。鍵になるのは、里見八犬伝。江戸で評判のこの物語は、実話を元にしてあり、その実話が、贋作 里見八犬伝と言う設定です。伏は、贋作から生まれた忌み児として登場します。里見八犬伝では、伏姫の体から、八つの珠が飛び出します。それは、物語としては良いですが、現実味が薄いかも? 贋作は、もう少しドロドロした展開。桜庭作品は初めてですが、軽妙な文章と物語の展開には好感が持てます。物語も続きそう。2012/10/06

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