内容説明
元OLが営業の仕事で鍛えた話術を活かし、ルイーズ吉田という名前の占い師に転身。ショッピングセンターの片隅で、悩みを抱える人の背中を押す。父と母のどちらを選ぶべき?という小学生男子や、占いが何度外れても訪れる女子高生、物事のおしまいが見えるという青年…。じんわり優しく温かい著者の世界が詰まった一冊。
著者等紹介
瀬尾まいこ[セオマイコ]
1974年大阪府生まれ。大谷女子大学文学部国文学科卒業。2001年「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年、単行本『卵の緒』でデビュー。05年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞を、09年『戸村飯店青春100連発』で坪田譲治文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
1072
初読み作家さんでした。文体もストーリーも好きな感じであっという間に読了しました。仕事の疲労が溜まり、重いテーマの本を読むパワーがない私に実母が書店で見つけて薦めてくれた本です。ほんわかとして温かく優しい話でした。ルイーズのように仕事を進化させてこなしていく姿にも憧れます。ルイーズの周りにいる人たちも良いキャラでした。どんな強運の持ち主でも良い時も悪い時もありどんな決断をするかは最終的に自分次第だけど、私も大切な人が大きな決断をする時は親身になってあげたいなと思います。2017/04/09
風眠
729
占い師のルイーズ吉田、占い師のくせに占いというものをあまり信用していない、もちろん霊感もない。そんな彼女の占いはまるで、人生相談のよう。占い師になったのも、会社勤めで人間関係が煩わしかったからなのに、「占い」関係なくお客の心配してるルイーズがなんだか可愛らしい。そして自分の身に大きな変化が訪れようとしているとき、何だかんだ占いで決めるっていうのも人間ぽくて笑える。たいていの女子は占いが好きだけど、ルイーズのもとには男の子も子供も訪れる。占い師・ルイーズ吉田に背中を押してもらうために。元気が出る連作短編集。2013/04/27
青乃108号
696
ショッピングセンターの1角に占いコーナーを設けるルイーズ吉田。四柱推命など一通りの占いの知識は持っているものの、めんどくさがりの彼女は直感に頼って占いを行う自称「インチキ占い師」である。彼女を主役に据えた短編4編で構成された本。ユルい人物のユルい占いがユルい文体で語られるので気楽に読めて大変よろしい。占い師の言葉って同じ内容を伝えてもルイーズのようにユルい言い方で伝えれば万事良い方に捉えられるので面白いな。俺も昔、再婚するにあたって相方に連れられて占いに行った事はあるけど、ルイーズに占って欲しかったな。2024/02/07
HIRO1970
670
⭐️⭐️⭐️瀬尾さんも最近は私のヘビロテに完全に加わって頂いています。今回のお話の主人公は職業として占い師を選んだ女性。人生相談だったりセラピーだったり新米から慣れて助手が付くまでのお話が載っており軽快に読み進む事ができます。表題の強運の持ち主が誰なのかは読んでからのお楽しみですが、幸せや不幸も気の持ちようだと著者が遠回しに教えてくれているような温かい感じのするお話でした。確率論的に言えば幸せの絶頂があるから不幸のどん底を感じる訳で、いつも可もなく不可もない冴えない感じが実は一番の幸せなのかも知れません。2015/09/24
さてさて
478
『見ず知らずのいろんな人の話を聞くだけでも面白いのに、その上、その人の身の上のこととか、将来のこととか一緒に考えられる』という『占い師』の醍醐味を感じるこの作品。柔らかく、優しく、温かみのある言葉でふんわりと包んでくれる瀬尾さんの醍醐味溢れるこの作品。瀬尾さんならではの結末の絶妙な終わらせ方含め、瀬尾まいこワールド全開なその魅力にすっかり魅了された絶品中の絶品!でした。2020/09/04
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