内容説明
もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。ところが彼らは一人、また一人と不審な死を遂げて…。あの『イニシエーション・ラブ』の鬼才が、『リプレイ』+『そして誰もいなくなった』に挑んだ仰天の傑作。
著者等紹介
乾くるみ[イヌイクルミ]
1963年、静岡県生まれ。静岡大学理学部数学科卒業。98年『Jの神話』で第4回メフィスト賞を受賞して作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HIRO1970
406
⭐️⭐️⭐️⭐️乾さんはまだ2冊目。サクサクと読み易くて面白い作品でした。ミステリーと時間旅行が同時に愉しめるお得と言える一冊です。次も乾さんにチャレンジしたいと思えました。2016/08/28
さてさて
389
私たちは生きている中であの時ああすれば良かった、こうしておけば違う未来が待っていたはず…と過去のさまざまな後悔の先の今を生きています。そんな中では、その”失敗”をやり直すことができたならという思いを誰だって抱くものです。この作品ではそんな過去の時間を再びやり直す男女の姿が描かれていました。 しかし、やり直したが故に全く思わぬ方向へと転がり出す人生の様を見るにつけ、人生をやり直すことの怖さを感じたこの作品。独特な世界観の中にSFの面白さと推理小説の面白さの二面を同時に楽しませていただいた、そんな作品でした。2022/01/17
ちょこまーぶる
334
時の流れを整理するのが大変な一冊でもあり、興味深かった一冊でもありました。記憶を持ち続けたまま時をリピートできるという内容ですが、この人生のちょっとした期間のリピート願望って誰もが人生の中で何度が抱く感情だと思いまのすよね。でも、読み進めるとリピートの楽しみ以上に辛い出来事とか判断をしなければいけない場面が多く、人生をやり直し修正するというある種「人生の掟破り」に対するリスクの恐怖に圧倒されてしまったのも事実です。とは言っても、自分も後悔の回数を減らすために、少しの時をリピートしたい気持ちは有りですね。2016/07/20
zero1
317
人生をやり直せたら幸せか?多くの人が一度は望んだことを本書は描いている。秘密を人に話せないなど、結構悩みが多い。主人公は大学4年の毛利。地震の予知を知らせる電話がきっかけだった。過去に戻れる人数には制限がある。どうして彼が選ばれたのかは後半明らかになる。もし自分なら、このメリットをどう使っただろうか。誰かを助ける?それとも大金持ちになる?約500ページと厚いが再読でも興味深く読めた。タイムパラドックスなどなかなか思考が追い付かない。大森望の長い解説は多くの「ループもの」を紹介。これだけでも読む価値がある。2018/11/25
そる
224
ドラマ先に見ていて大筋は同じですけど結構変更点あってキャラも性別も結末も違います。視点もドラマと違って主人公は毛利、男子大学生。原作では無意識に女癖の悪いキャラなのでホントムカつきます。面倒だから切っちゃえ、好きだけど面倒だから俺だけリピートしてそのままなかったことになればいい、とか女の敵!ただ、私もリピートしたい!あの失敗を回避したい!「自分の感情ばかり優先させて、相手である俺の気持ちなんてこれっぽっちも構わずに、それで愛してるとかって平気で言う。相手に迷惑をかけておきながら、何が愛してるだ。(後略)」2018/10/13
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