内容説明
国生み神話発祥の地からヤマトタケル終焉の地まで日本全国75カ所を『口語訳 古事記』の著者が案内する決定版ガイドブック。古事記ゆかりの土地や神社だけでなく、祭事や神楽も紹介している。古事記編纂1300年を迎える年にぜひ、この一冊を手に神話の世界にタイムトリップしたいもの。奈良、出雲、伊勢のルートガイド付き。
目次
第1部 対馬海流とともに―旅する神々(女神のいます島―沖ノ島;ワタツミを祀る―志賀島;空中神殿と異界―出雲 ほか)
第2部 東へ向かう海道―王権の神と人(神の降りた山―高千穂;神と人との狭間に―日向;イハレビコはなぜ東に向かうのか―瀬戸内 ほか)
第3部 ヤマトをめぐる街道―栄光と敗北(オノゴロ島を求めて―沼島;大王たちの時代―河内と難波;陰謀うずまく里―近つ飛鳥 ほか)
旅の終わりに 古事記を旅した二人―太安万侶と本居宣長
著者等紹介
三浦佑之[ミウラスケユキ]
昭和21(1946)年、三重県生まれ。成城大学大学院博士課程単位取得修了。千葉大学退職後、現在は立正大学教授。古代文学、伝承文学研究専攻。平成15(2003)年、『口語訳 古事記』で第1回角川財団学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あまね
20
いつか古事記に縁のある神社を巡ってみたいと思っています。御息女の三浦しおんさんから『古事オタ』と呼ばれるお父様の三浦先生の旅行記なので、なかなか読み応えがありました。特に日本海側のエピソードやご説明は、本当に興味深くロマンを感じました。そして、いい意味で、時々本音をズバッと仰るところが微笑ましかったです。2020/03/10
りー
9
日本各地の古事記関連の神社や場所を巡る紀行文。北九州・出雲・越、川を遡上して諏訪を繋ぐ文化圏を探っています。良い感じに力が抜けているのに内容充実。神社って、タイムカプセルなんだー!!と、しみじみ。考えてみれば、文字以前の口承文化まで神楽として残っているって、凄い。ワクワクしました。文庫化で写真が大幅カットされたそうで、ハードカバーでも読んでみたいです。ところで、古代出雲の海の幸として「入鹿、和邇(以下略)」と書かれていて、ん?蘇我入鹿の入鹿?と今更、認識。輪くぐりとかジャンプとか・・イルカ様!イメージが!2018/10/15
とむ
2
古事記にまつわる場所を、古事記のエピソードを交えながら分かりやすく紹介している。まさに旅をしている気持ちになる。実際にその地を訪れてみたい。2020/10/15
なおこっか
2
古事記のみならず、日本書紀、風土記の記述も参照できるので、より複合的にかねての時代の幻視旅に浸れた。日本海側の文化圏、太平洋ルート、ヤマト、の3地域に分けて紹介された中で、最近何度か旅した奈良方面(ヤマト)は勿論、今まであまり縁のなかった日本海側に強く惹かれた。太平洋側はヤマトタケルくらいしか来てくれないので少々寂しいw が、長距離の移動と伝播には感嘆する以外にない。そして明治にいかに強引に、歴史にレッテルを貼ったのか…。時に毒とお茶目を吐く文章は、けしてわかりづらくはないですよ、しをんパパ。2017/09/13
あきいら
2
思いのほか気づきの多かった本。この著者の他の著作も読んでみたい。2017/06/30