ハヤカワepi文庫<br> 嫉妬/事件

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ハヤカワepi文庫
嫉妬/事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151201066
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

出版社内容情報

中絶手術が違法だった時代に妊娠することの葛藤を描く金獅子賞受賞映画の原作「事件」と、元恋人への盲執を描く「嫉妬」を併録。

内容説明

別れた男が他の女と暮らすと知り、私はそのことしか考えられなくなる。どこに住むどんな女なのか、あらゆる手段を使って狂ったように特定しようとしたが―。妄執に取り憑かれた自己を冷徹に描く「嫉妬」。1963年、中絶が違法だった時代のフランスで、妊娠してしまったものの、赤ん坊を堕ろして学業を続けたい大学生の苦悩と葛藤、闇で行われていた危険な堕胎の実態を克明に描く「事件」を合わせて収録。

著者等紹介

エルノー,アニー[エルノー,アニー] [Ernaux,Annie]
1940年、フランス北部ノルマンディー地方のリルボンヌ生まれ。五歳頃から十八歳まで、小さなカフェ兼食料品店を営む両親のもと、同じ地方のイヴトーという町で過ごした。ルーアン大学卒業後、長年高等教育に従事した。1974年、作家デビュー。1981年に第三作『凍りついた女』を発表。父を語った自伝的な第4作『場所』(1983年)で1984年度のルノードー賞を受賞。2008年に発表したLes ann´eesでマルグリット・デュラス賞を受賞し、2019年には国際ブッカー賞の最終候補にもなった。現在も執筆活動を精力的に続けており、2022年にはLe jeune hommeを上梓。2022年にノーベル文学賞を受賞した

堀茂樹[ホリシゲキ]
1952年生、フランス文学者、翻訳家

菊地よしみ[キクチヨシミ]
1951年生、東京大学文学部仏文科卒、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sato19601027

122
ノンフィクションなのかと思うほど感情が迸る文章に脱帽。2022年ノーベル文学賞受賞作家アニー・エルノーが二十数年前に書いた中編小説。「嫉妬」醒めた関係の相手に異性の影を見て、心の中に芽生えた熱い感情を何回も何回も吐露する物語。胸に針を刺すような苦しい作業であり、激しい怒りでもある。「事件」フランスで中絶が非合法であった時代の中絶を記録と記憶で蘇らせる私小説風物語。女性が命の危険に晒されながら暮らす不安と中絶をしてくれる医師を捜す日々、堕胎の瞬間の生々しい描写など、読むのが苦しくて辛くてたまらなくなる。2024/08/24

まふ

111
「嫉妬」と「事件」の2中編作品を内容とする。「嫉妬」は恋人関係であった男と自分から言い出して別れた後にその男が別の女性と恋人関係になったと聞き嫉妬心を猛烈に高め、その女性の人となりを執念深く調べ上げる自分を別の自分が観察する、という構図。「事件」は本人が学生時代に経験した妊娠中絶の一部始終を生々しく描写した「事件簿」。両作品ともに女性の立場からの性への生々しい偽りのないステートメントであり、世界中の女性の普遍的な世界へとつながってゆく意識の強さを感じた。この作者は実に「強い人」である。2023/01/14

遥かなる想い

88
ひどく私的な物語である。 元彼の恋人への嫉妬、中絶の経験が赤裸々に語られる。女性の中に膨れ上がる嫉妬に駆られた妄想が生々しく凄まじい。自分自身の体験を 題材に選び、自分視点で淡々と描く… 著者らしい題材と文体に終始した二つの物語だった。 2024/10/27

hiroizm

87
ノーベル文学受賞記念読書。恋愛に関しては諦め早いところあってか「嫉妬」については、そこまでやる!?と驚く場面が多かった。でも分析的な記述による著者の情念の強さ、喪失感の深さ、制御不能の怒り、戸惑い、苦しみの描写が切実で、なるほどね〜と頷けるところも少なからず。自分もこのくらいのめり込んで本気度を示すべきだったかな?と過去の恋愛を反省したり。嫉妬の対象である元カノの交際相手が年上の知識人女性という設定がフランス映画ぽい味わい。興味深い小説だった。2022/11/10

道楽モン

81
いわゆる私小説は自分の体験をベースに、ちょっとしたフィクションを混ぜ、話を盛ることが暗黙で許容される。作家は主人公であり読者でもある。必然的に自意識が介入する。ところがアニー・エルノーは、自己体験を徹底的に観察の対象とし、その時々の思考を赤裸々に何のケレンもなく淡々と綴っていく。作家の自意識は不要だ。そんな観察日記みたいなものが文学なのかと疑問を持つのが当然だが、なんと抜群に面白いのだ。ストイックに自分の過去に落とし前をつけるべく、文学として成立させている。読者はただ圧倒され、読み耽るのみである。2022/11/09

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